なぜ地域食材を扱わないのか?

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旅館の料理イメージ

信州産オリジナル食材”地消地産”キックオフミーティングに出席してきました。

地産地消ではなく、地消地産です。これには意味があり、消費者(お客さん)のニーズに見合ったものを提供していく、マーケットインの考え方を表しています。

じゃらんの方の基調講演がありました。講演タイトルは「マーケティングデータから見た観光資源としての食材活用」でした。じゃらんは旅館予約サイトを持っていますが、これを活用して消費者動向をデータとして収集しています。このデータをマーケティングに使おうということです。(ちなみにぐるなみでも同様のことをしています。)

人が地方へ旅行をする一番の目的は、「地元の美味しいものを食べる」です。2位が「温泉や露天風呂」だそうです。一昔前までは、温泉が一位だったのですが、近年は食に関心が移ってきているとのことです。

地元食材を扱わないホテル・旅館の言い分

それに対して、ホテル・旅館での地産食材の取り扱い割合は、3割程度にとどまっています。まだまだ地元食材を十分に取り扱えていない訳ですね。

ではなぜ地元食材を取り扱わないのでしょうか?
じゃらんのデータより、そのトップ3をご紹介しましょう。

1位: 量がそろわない
2位: 価格が高い
3位: 仕入れに手間がかかる

生産者(プロデューサー)のあなたの予想どおりでしょうか?だいたいイメージ通りではないかと思います。この1~3位の理由は、ホテルや旅館だけではありません。僕の経験上、スーパーも百貨店も同じことを言います。小規模農業者と取引をしない理由です。

じゃらんの方が言うには、これはホテル・旅館の怠慢であるということ。工夫をして、期間限定の特別メニューを考えることもできます。たとえば、「プラス2000円で、すべて地元食材を使ったメニューに変更できます」などとすれば、お客さんはそちらに殺到するのにと仰っていました。

小規模な生産者はここをどうやって攻めるか?

「量がそろわない」=「プレミアムな限定品」だということが言えます。プレミアムな限定品は必然的に価格が高くなります。

まずはそのプレミアム商品を、限定メニューとして使ってみませんか?という提案をしてみましょう。

あなたの商品が高品質で、特徴のあるものだということが前提です。それを証明する意味で、過去に限定メニューで取り扱ってくれた旅館の実例があるとなお良いです。

ただしそのホテル・旅館があなたの商品をうまく使えるか、調理できるかという問題があります。うまくメニュー化できたとしても、それをお客さんがお金を払って食べてくれるかという課題もあります。

要するに、彼らにとってテストマーケティングが必要な場合があるのです。

そこをあなたも理解したうえで、テストマーケティングに協力する姿勢を示しましょう。テストマーケティングをする1カ月間だけは、3割引きで商品提供するなど提案を持っていきます。割引でなくても良いのですが、相手のリスクを減らしてあげるアイデアを提供します。それでお客さんの反応や売れ行きを確認しましょうと伝えます。

もしお客さんの反応が良くなければ、改善策を一緒に考えます。

場合によっては、1カ月で取引終了となるかもしれません。しかしそのテストマーケティングの結果は、あなたにとっても財産となります。次に生かせますしね。

ホテル・旅館・スーパーなどの本音は、地方の特色のある食材を取り扱いたいのです。それによって、差別化を図りたいと考えています。これが今の世の中の流れです。小規模農家とも付き合いをできるならしたいと考えています。

しかし同時に、それは大変でめんどくさいという意識も働いています。その障害を一つ一つ取り除いてあげることが大切です。

その切り口が、「テストマーケティングに協力します。」なのです。

-田中良介

この記事を書いた人

田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

農業者の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年には新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞。
2016年より中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナーとしても活動中。

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