6次産業化が上手くいかない本当の理由

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目的

あなたは、なぜ6次産業化や農商工連携に取り組んでいるのでしょうか?

経営が安定する、規格外農産品の有効活用、あなた自身のチャレンジ、事業の拡大・・・。さまざまな理由があると思います。

最近セミナーなどで多くの農業関係者とお話しする機会があります。そして質問を受けます。

・どうやって6次化に取り組んだらいいでしょうか?
・単独とネットワーク型6次産業のどちらがよいでしょうか?
・農商工連携を進めるほうがよいのでしょうか?

答えは・・・どれに取り組んでもいいんです。別に加工品をあえて作る必要もありません。原料売りで十分な場合もあります。

最近思うのは、大切な議論が抜けもれているということ。

あなたという農家がいて、あなたの商品を購入してくれるお客さんがいます。あなたは農産品を通して、お客さんへ価値を届けているわけです。お客さんに喜んでもらう商品を作って販売しているのです。あなたの原点はここにありますよね。

そしてあなたは、もっともっとお客さんに価値を届けたいと考え始めます。もっと喜んでもらうためにはどうすれば良いのだろうか?

その一つの方法として、加工品を作るという選択肢があるわけです。でも、別にお客さんはあなたが作る加工品を求めていないかもしれません。違った付加サービスを求めているのかもしれません。

付加価値として、農産品に手書きのレシピを同梱してあげることが一番喜ばれるかもしれません。納期を早めてあげることや、納品ロットを小さくしてあげることが良いのかもしれません。

お客さんは単純に農家であるあなたと、コミュニケーションを取りたいと考えている場合もあります。その場合は、収穫体験イベントを開催してもよいでしょう。

お客さんにより価値を届けるという視点で考えると、何も加工品を作る必要はありません。多くの選択肢があります。

もし、お客さんの求めているのがあなたの加工品であれば、その時に初めて、単独で6次化に取り組むか、連携をするかといった方法論が出てきます。それだけです。

多くの場合、どうやって6次化を進めるかばかりに焦点が当てられています。肝心の議論がなされていないわけです。

だから、だれも求めていない加工品が出来上がります。売れ残った農産物をとりあえず有効活用した商品になるわけです。残り物発想が、全て悪いわけではありません。そこに隠された価値をあなたが認識し、お客さんへメッセージとともに届ける想いがあれば、付加価値が生まれる可能性はあります。

しかし、お客さん不在の、品質レベルの低いものが、継続的に売れることはありません。商品に満足していない人が、どんなに素晴らし口説き文句を言われたところで、リピート購入してくれることはありません。ましてやファンになることもありません。

6次化や農商工連携は、「手段」です。

では、あなたの「目的」は何でしょうか?あなたは何のために6次産業化や農商工連携に取り組んでいるのでしょうか?

-田中良介

この記事を書いた人

田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

農業者の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年には新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞。
2016年より中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナーとしても活動中。

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