ヨーロッパ流 ノンアルコールワイン

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ここ数年、ノンアルコール飲料へのニーズが高まってきていると感じます。シェフの方からの要望が増えているからです。僕の現場感覚です。

日本人の一定割合は、お酒が飲めません。また運転するときも、もちろん飲めません。そんな方たちは、飲み会や食事会の場で、通常はウーロン茶を飲みます。コーラの場合もあります。よくてもペリエなどの炭酸水でしょう。

それが、ちょっとおしゃれなワインバーであっても同じです。ワインを飲めない人は、いつまでたってもウーロン茶。せっかく食事はオシャレなのに、雰囲気は台無しです。まあその分、会費を安くしてもらえますが。

飲めない人に対する配慮が、今までは足りていませんでした。そこで、あたかも”飲んだ気になる”本物志向のノンアルコール飲料が注目され始めたのです。

ぼくも数年前から開発に取り組みました。以下が3年に作った、巨峰のノンアルコールスパークリングです。

瓶はフランスから輸入した、シャンパーニュボトルを使いました。上部金色のキャップシールは、長野県地元ワイナリーの機材を借りて、僕が手作業でかぶせました。原料は、濃縮還元ではない、信州産巨峰のストレート果汁です。香料や保存料はなし。150本ほどの限定販売でしたが、都内某百貨店で、数日で完売しました。

その他に、食事に合うというコンセプトの、ブドウジュースやリンゴジュースなども、開発して販売してきました。

当時はまだまだ、本格派ノンアルコール市場のニーズが表に出てきていなかったので、販売戦略には、そうとう苦労しました。

最近は、徐々にニーズが顕在化してきています。6次化の商品も増えてきました。小ロットで加工できる工場もあります。まだまだ委託費は高いケースが多いですけどね。

先日、幕張で開かれたFoodexの海外ブースで、前々から気になっていた、ノンアルコールスパークリングワインの業者を訪れてみました。ヨーロッパのブースです。

日本では通常、ジュースに炭酸充填して、ノンアルスパークリングを作ります。原材料を調整することにより、可能な限りワインやシードルテイストに近づけます。

しかしヨーロッパでは、製法が異なります。一度完成したワインからアルコールを抜くという手法を取っています。限りなく本物のワインテイストとなるのです。

これがどのようなものか気になるでしょう?僕の記事を読んでくれている生産者は、ノンアルコール飲料に関心の高い人が多いです。だから自前調査をしてきましたよ~。

以下、業者さんにインタビューした内容です。(ただし、情報の裏は取っておりません。詳細については、ご自身でお調べください!)

「通常は、どうやってワインからアルコールを抜くのですか?」

水とアルコールは沸点が異なります。水は100℃で蒸発しますが、アルコールは78℃です。要するに、一定の熱をかけることにより、アルコールのみを飛ばすことができます。しかし、熱をかけすぎると、風味が一緒に飛んでしまいます。だから、弊社では熱を加えていません。

「熱を加えずに、どうやってアルコールを蒸発させるのですか?」

気圧を下げます。気圧が下がると、沸点も下がります。アルコールだけが蒸発するレベルまで、気圧を下げるのです。

日本において、その製法で作っている工場はありますか?

日本にはまだありません。

「ノンアルコールワイン市場は、ヨーロッパでは大きいのでしょうか?」

日本より認知度はありますが、大きいわけではありません。欧米人は、基本的に日本人よりお酒が強いです。飲酒運転に対する規制も、日本よりルーズである国が多いです。

「ということは、日本のほうがポテンシャルが高いということですか?」

はい、ノンアルコール市場が今後伸びる可能性はあります。また、宗教上お酒を飲めないイスラム圏でも、潜在ニーズが大きいと思います。

「日本で広めていくうえでの課題は?」

やはり認知度です。本格的なノンアルコールワインがあることを、まだまだ日本の人は知りません。

「果汁に炭酸充填したタイプのノンアルスパークリングも、ヨーロッパにもありますか?」

もちろんありますが、それは大人用ではありません。子供向けです(笑)

いかがですか?
ヒントになること沢山あるでしょ~。

日本でも高級フレンチの敏感なシェフは、ヨーロッパから輸入したノンアルワインを使っています。もしあなたのジュースを飲食店に売り込む場合、ヨーロッパ産の本格志向のものとの差別化が鍵となってきます。

また、この本格製法で作られた日本産ノンアル飲料はまだ存在しません。ということは、もしあなたが、日本でいち早くヨーロッパ製法を取り入れれば、面白いことになりそうですね。そう遠くない将来に・・・

-田中良介

この記事を書いた人

田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

農業者の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年には新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞。
2016年より中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナーとしても活動中。

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