一つ目の機能「市場調査」の続き(少しクドイですが・・・)

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前回、一つ目の「市場調査」による情報提供の役割を県が担うと述べました。

そこで、当たり前のことを、敢えて一言付け加えます。

その当たり前の事とは・・・

県で行うのが 効率的 だからです。

個々で調査等を行うと、総計では多大なコストになります。

インターネットで入手できないような新しい情報は、県が一括して調査等で入手し、広く提供することが公共性の発揮にかない、効率的だからです。

しかし、それには前提があります、なんでしょう。

対象の農産物(例えばリンゴ)が県下で広く作られているという前提です。それならば、市町村よりも県で調査したほうが効率的です。(個々の生産者がネットや直売所で販売した場合は、個々でその品質や価格等の満足度を調査するのは言うまでもありませんし、クレームが有益な情報となります)。

もっとも、その県が行う調査情報といえども、皆に平等には与えられません。

そうです・・・いくばくかのコストは払わねばならないのです。

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そのコストとは何か・・・

「開示された県のHP」に自らアクセスする、「説明会」に参加する等、情報を取りに行くコスト を払う必要があります。

そこで、生産者等は何かの用事をキャンセルして「説明会」に行く時かかるコスト(機会費用といいます)と、説明会から得られる便益を比較して、コストが便益を越すと(発音してみてください)、人々は説明会に行きません(代償を払っても、それ以上にメリットがあると思えば行きます)。

この行為は、ミクロ経済学では、「人々は様々なインセンティブ(誘因)に反応する」と言います。

この場合、県は生産者等にとって期待値が高くなるような(高い便益と感じる)「興味あるテーマ」を知っている必要があります(調査するテーマを調査する)。そうでないと、税金で調査しても、その情報が役立ちません(価値を持ちません)。

生産者は、何に興味を持っているのか。例えば、「消費者は、青森県産リンゴと長野県産リンゴをどう選好しているのか」などの調査テーマは、リンゴ農家なら聞きたくなるでしょう。

それなら「自分の商売に役立てない」手はありません。

ただ、どう利用して儲けるかは、個々の考え方で異なるでしょう。

あるリンゴの品種が低価格で推移し、今後の需要が先細り傾向という調査結果が出たとします。普通ならば、品種や品目を思い切って転換するでしょう。しかし、ある生産者は、皆が作らなくなるので、かえって希少性が増すと判断し、こだわりの栽培方法(減農薬栽培等)を採用して直販するかもしれません。加工用(ジャム、ジュース他)に栽培することも考えられます。

農産物の場合、特に果物等は嗜好の変化により、甘さか酸味か、また生食用か加工用かで、顧客の求める品種も違ってきます。また、輸出における対象国により、嗜好や競合状況等が異なりますので、市場調査は必須 です。

少し、寄り道になりました。(今回は堅い話ですいません)

さて、二つ目の「県の農産物マーケティング機能」は何でしょう?

皆さん、頭に浮かんだことと思います。

そう、販路開拓 支援です。

では、県が改めて、販路開拓の支援を行う理由は何でしょうか。

次回に、ずばり、答えます・・・

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川 正之
アグリフード(風土)アドバイザー

長野県の農産物統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を創設し中心となって推進。また信州6次産業化推進協議会副事務局長として、地域6次産業化を主導。H28年3月をもって任期満了し、地域創生を支援するアグリフード(風土)アドバイザー業務を開始する。長野県内で幅広いネットワークを持つ。現上田市農政課職員。中小企業診断士。

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