県庁のマーケティング・コラム1~本屋大賞「羊と鋼の森」~

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~2016年本屋大賞の「羊と鋼の森」を読んで思ったこと~

今回は、先を急がず(休憩が多いとの言葉が聞こえてきそうですが・・・悪しからず)、  2016年度本屋大賞第1位「羊と鋼の森」(宮下奈都著)を今読み終えました。
ピアノの調律に魅せられた一人の青年の成長する姿を描いた作品、全国の本屋の店員から支持され、色々な読み方ができると思います。私が、読後にふと思ったことを少し記します。

それは、ラの音 についてです。

調律師は、コンサートでピアノの調律をする時は、必ず「ピッチ」を確認するとのことで、鍵盤の49番目「ラ」(a)の周波数です。まず音叉(おんさ)や電子チューナーから発する音を元に、調律師は49番目「ラ」(a)の音を演奏家やオーケストラの希望の周波数に合わせます。49番目の「ラ」(a)で合わせた音を基準として、ピアノ全体の音を合わせていくとのこと。ピアノを弾けない、あまり関心のない私が、調律師と違った意味で「ラ」の音に関心を持つのは・・・

全世界の赤ちゃんの産声は、(ラの音)=440Hzで泣く

人間の赤ちゃんだけでなく、哺乳類全般がそうらしい。不思議ですね。
そのことは十年以上前から知っていて、私が中小企業診断士として講演や研修をする時に、意識して活かしています。どう活かしているのか。

それは・・・講演をする時、ラの音程を意識して話をしているのです。
赤ちゃんがこの世に生まれての第一声がラの音ですから、聞き手にこの音で話せばハウリングして同調し受け入れてくれると思っているからです。(ネットで調べると、色々違う意見もありそうですが、私はそう思って話してきました)。

自分で言うのも何ですが、私の講演は聞きやすいと言われます。このラの音が効いているのかもしれません。本人は(オ)シャレが受けている(くれぐれも、ダではなく、オです)とも思っていますが。

それと、この本に出てくる 羊という漢字が、物語の展開の後半で意味を持ってきます。私も、このブログで、「調査と眺差」など、漢字を使った説明をし、これからも出てくると思いますが、日本人同士の中でストーリーを作っていくには、漢字(かんじ)は有効と思います。この羊を巡る話は、私に心地よい感じ(かんじ)を与えます。

おわかりでしょう。
私は「ひつじ年」生まれ からです(笑)。

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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