県庁のマーケティング・コラム2「地産地消・上田城千本桜祭り直売編④」

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4月11日(月)、曇りで寒い日。法被で販売。今日はI直売所でH組合長、K副組合長、他女性1のメンバーと連携して販売やPR。
商品は、おやき4種類(菜の花、辛ナス、野沢菜、切干大根)100円、リンゴ1袋(4~5個)250円、アスパラ200円、菜の花150円、ふきのとう150円、ふきみそ200円、ねぎ100円、米粉のマカロニ、紅マス560円。結果は、午前中で、おやき、アスパラ、リンゴ、菜の花、ふきのとう、吹きみそ ― 完売!!

この日の戦略は・・・、

前回の雨の日と基本は同じで、寒い日なので、温かいおやき中心に売り、農産物を関連購買へ。ポップ広告は、この直売所の商品の違いをどう表現するか、迷わず書いていく。

「寒い日は、おやきが特に美味しい」
「吹きみそは、バスの中で食べると春を感じる」・・・香りの連想が効果的と判断しました。「アスパラは、スーパーのとはチョッと違う」

接近戦は・・・メイン商品のおやきは4種類あるので、おやきで初めに勢いのつく商品を選び売りたい・・・菜の花・辛ナス、野沢菜、切干大根辛のうち、皆さんならどれをはじめに売りますか?
私は“桜には菜の花が似合います”のキャッチフレーズを作り、菜の花をまず前面に出して売りました。バスのお客様は、短い時間で買わなければならない制約があります。上田城の千本桜を見に来ている観光客には、「なぜ買うのか」という問いへの必然的な回答が欲しいのです。

春の信濃路の代表的な春の花「桜と菜の花」のセットでの物語は、購買の回答になったのか、あっという間に売り切れました。他の種類のおやきも勢いがついて、売れ切れ。
「おやきを食べて、100円で皆様が幸せになれますように」との言葉に、道すがらの皆様からドッと笑いが起きました。(狙いどり・・・笑み)

さらに、ここの商品の違いをアピール。
「バス内が、ふきの香りで春爛漫となります、春は香りです」「リンゴ5個で250円、安いけどこの時期、旨い」「ここのアスパラは、朝どりで、スーパーものとは全然違う。価格もチョ~お得」の声に反応するお客が多かったです。

今日の行動をまとめると・・・売り手が自信を持って「違い」をアピールすること
尽きます
。直売編は、あともう少し(2回くらい)で終わり(少々我慢願います・・・)。

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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