生産者が知っておくべき大切な資産

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前職のブドウ農園は、地方の小さな農業法人でした。
ふーっ!と吹けば、ふき飛んでしまいそうな、いわゆる普通の小さな農家です。

でも、、、とてつもなく大きな資産を持っていました。

それは、お金のことではありません。
農地のことでもありません。
栽培技術のことでもありません。
人材のことでもありません。



それはお客さんです。

お客さんが個人、法人を合わせて4000人以上いました。そして顧客リストという形で、維持管理をしていました。4000人全員が常に商品を買ってくれるわけではないのですが、1000人程度はアクティブなお客さんとして、いつでもコンタクトを取れる状態でした。

もしあなたがJAとの取引が主の場合は、まだ顧客リストを持っていないと思います。直売所へ大半を卸している場合も同じだと思います。でもお客さんとの直接取引を目指すなら、できるだけ早くに顧客リストを作りましょう。6次産業化を進める場合、それは必須となります。

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なぜ顧客リストが重要なのでしょうか?

あなたが野菜や加工品の大半を直売所で販売しているとしましょう。その直売所にお客さんがたくさん入っている場合、そこに卸せば卸すほど売り上げがあがります。一見それで十分なようにも見えます。

しかしその直売所の盛り上がりはずっと続くのでしょうか?続いてい欲しいと思う気持ちは分かりますが、将来のことは分かりません。

地方食材を扱った、競合となるおしゃれなスーパーが近くにできたら、そちらにお客さんが流れます。またその直売所の経営者が変わると、店に魅力がなくなって、客足が遠のくかもしれません。何らかのブームが過ぎ去れば、その直売所が閑散とする可能性もあります。最悪の場合は閉店することもあるでしょう。

理由はなんであれ、突然そこでの売り上げが失われるリスクがあります。あなたの商品を、誰か一人の販売パートナーさんに委託して売ってもらっている場合も同じです。その人が急に「辞~めた!」と言ったら、あなたの商品は売れなくなります。笑い事ではなく、これは実際起こりえます。

あなたが、直接コンタクトを取れるお客さんがいた場合、そのリスクを回避できます。あなたは、お客さんに連絡して、購買を促せばよいからです。

ぶどう農園時代、僕はブドウ加工品を紹介するダイレクトメールを頻繁に出していました。1000人のお客さんに一回出すと、○○万円を一瞬で売り上げる事ができていました。

商品を買ってくれるのはお客さんです。お金はお客さんからもたらされます。そうです。これは決算書の「貸借対照表:資産の部」には現れてこない、見落としがちな重要資産なのです。

まず把握しよう

まずあなたがやるべきことは、今のお客さんをリストにしてみることです。いったい何人のお客さんがいるのでしょうか?エクセルでまとめるだけでもよいです。個人客、飲食店、百貨店/スーパーなどの取引先を、ずらっと並べてみましょう。

お客さんの名前(会社名)、住所、電話番号、E-mail、最終的に買ってくれた日/商品などを整理してみましょう。そして一人一人のお客さんの顔を思い浮かべてみましょう。

顧客リストを持つことは、他の業界では当たり前ですが、農業界では意外と持ってない人が多いのが実情です。クチコミによる、行き当たりばったりの販売をしてるわけです。それって、とても不安定です。そんな状態を続けるくらいならJAに卸しているほうが良いと思います。必ず買い取ってくれますしね。

顧客リストについて、ここまでは導入編。
また別の機会に、続きをお伝えしたいと思います。(けっこう奥が深いです。)

– 田中良介

この記事を書いた人

田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

農業者の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年には新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞。
2016年より中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナーとしても活動中。

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