フィリピンレポート(6次化商品を海外展開するには?)

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日本の農業(6次化商品)がフィリピンへ進出するには?
前回に続きフィリピンレポートです!

シンガポールや香港に比べると、市場が成熟していません。まだまだ発展途上です。スーパーでも、高級品である日本の食材を見かけることは稀です。だから一般的には、限られた超富裕層に売り込みましょう、ということになります。

このブログで一般論を述べても面白くないので、僕がフィリピンで体験したことから、海外進出のヒントを述べたいと思います。

バイヤーとして参加したマニラでの商談会2日目が終わって、夜にホテルのラウンジで軽食をとりました。ワインが飲みたくなったので、白ワインのグラスをオーダーしました。

なかなか出てこなかったのですが、郷に入れば郷に従えで、のんびり待ちました。サーブ係の人が、今日はスタッフが自分しかいないとブツブツ言いながら、やっとワインを持ってきてくれました。

白ワインを一口飲んだときに、びっくりしました。

「これはワイン違うやろー!」

どう味わっても、リキュールの味がします。サーブ係にプチクレームを言ってみましたが、これは間違いなく白ワインとの一点張り。彼が本当にそう思い込んでいるのか、白ワインの味を知らないのか・・・。まあ、ええか・・・。

これはマニラでの小さなできごとです。

街中でもいろいろ食べてみましたが、塩辛かったり、辛かったり、日本人の味覚からすると繊細さに欠ける印象です。

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 スーパーのフードコート。結構充実していました。

マニラ商談会ではフィリピン企業20人以上と商談をしました。商品の大半は、ココナッツ関連商品でした。彼らが提示してくる商品特徴の共通点は、「オーガニック」で「ナチュラル」。

しかしそれ以上の特徴を述べる生産者はほとんどいませんでした。

要するに、日本感覚でいう繊細な味や香りの表現が少ないということです。(あくまで、日本感覚という点なので、ココナッツもマンゴーも、地元料理もおいしいですよ!)

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ココナッツビネガー(SIAL展示会場)

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日本的な繊細さをどうやって伝えるか?

「オーガニック」を強調してきたフィリピン現地のサプライヤーさんに、「それ以外の特徴は?」と質問すると、大概の答えは「ヘルシー」でした。

バイヤーとして、彼らにできるだけ日本市場のことを伝えるようにしました。日本では「オーガニック」や「ヘルシー」というキーワードだけではもはや差別化を図れないことを。

行き渡った農場管理、その地方だけの特色、生産者の持つポリシー、厳選された原料使用、希少性、環境への配慮、倫理観・・・など。このような特色を打ち出せないと、日本市場へ入っていけないことを伝えました。

どこまで伝わったかは分かりません。

逆の観点でいうと、日本の食材をフィリピンに持ち込むときは、彼らにとって響く言葉を使わないといけないということです。

どれだけ日本の繊細な味を伝えようとしても、それが伝わらなければ売り込むことはできません。時間のかかる作業でしょう。地元の声をとり、マーケティングを行い、戦略を立てなければなりません。

結局やることは海外でも同じ・・・

あなたは、海外だから特別なことをしないといけないと思うかもしれません。でも実は日本でも海外でもやることは同じなのです。

基本的なマーケット調査(顧客のニーズや意見)があって、ターゲット顧客を定めて、そのターゲットに伝わるメッセージを考える手順は、日本だろうが海外だろうが変わりありません。

もちろん英語ができなければ、だれかを通して調査したり、販売代行を依頼することもあるでしょう。でもマーケットを知ることがまずは大切です。

その基本手順が抑えたうえで、海外の特殊事情を考慮していきます。いきなり特殊事情から考慮したら、前に進めなくなります。

シンガポールは日本食材が飽和状態です。だから余程の特徴がないかぎり、入り込むことは難しいです。しかしフィリピンではこれからです。だからチャンスだということも言えますね。

-田中良介

追伸
僕が参加したSIALという展示商談会は、フランス見本市協会が主催しています。世界各国で商談が開かれています。10月にはパリで、11月にはジャカルタで開催されます。必見です。

SIAL ASIA

フランス見本市協会

この記事を書いた人

田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

農業者の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。Web制作やコンテンツ制作の評価も高い。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年 新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞
2016年 中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナー認定
2017年より日本食糧新聞社記者(特派員)としても活動中

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