書いて描いて書きまくったものがあります。
それは手書きポップです。農業法人で働いていたとき、マルシェや店頭販売を頻繁にやっていました。そして商品ポップを何回もかいていました。
売り場が固定していたら、きれいにラミネートされた同じPOPを使えばよいのですが、僕の場合は色んなところを飛び回っていました。だから、その都度お客さんを観ながら、描き換えていました。
でも、どれだけ書いても上手くかけないんです。
昔っから字が汚かったし、絵をかくのも苦手でした。
僕の字がどれだけ汚いか・・・。うちの子は小学生です。親が宿題確認のサインをしなければなりません。「田中」とサインするだけです。ある日、嫁が忙しかったので、僕がサインをしました。
それを息子が学校に持って行ったら、なんと先生に怒られました。「自分でサインしたらだめだよ」って具合に。「ちゃんと親にサインしてもらないさい!」って。
まじですか!?ちゃんと親がサインしましたけど・・・。俺の字は小学生低学年レベルか・・・。
前置きが長くなりましたが、僕は手書きポップが苦手でした。
ところがある日を境にして、上手くなってしまいました。
完璧に真似をする。オリジナリティ不要。
マルシェで隣に出店していた野菜農家の女性が、とてもポップの上手い人でした。実はその人にお願いして、うちの店舗のポップを何枚か書いてもらいました。
そのポップがあまりにも感じよかったので、それ以降、僕はそれを完全に真似させてもらうことにしました。
自分のオリジナリティを一旦捨てました。デザインも、字体も、ブドウの絵も、紙のカットの仕方もすべて真似ました。
すると、なんとなんと、僕が書いても何となくサマになり始めました。
その証拠に、他の出店者さんが「ぜひ参考にさせてください」とポップの写真を撮っていくなんてことがありました。また、とある変なお客さんからは、「このポップを購入させてください。」と言われたことがあります。売りもんちゃうがな!(プレゼントしました。)
下が僕が真似をしまくって書いたポップです。↓
お手本を100%マネしてつくったものです。
型守破離のポップ
型守破離という言葉があります。
「守」:基本を先生に教えてもらい、お手本をひたすらマネて、型をマスターします。
「破」:できるようになってきたら、少しずつ自分なりにアレンジします。
「離」:いずれは先生から離れて、完全に自分のオリジナリティを出します。
もしあなたがポップ作成を苦手としている場合、僕が歩んだ道と同じことをしてみましょう。守破離の順番で進めれば、あなたも一流のポップ使いになれます。小学校低学年レベルの僕が一瞬で成長しましたから(笑)、あなたにもできるはずです。
ただし、参考にするポップは厳選しましょう。お客さんから見やすく、商品を買いたくなるポップを選びましょう。ダメポップを手本にしてしまうと、ダメな遺伝子が刷り込まれてしまいます。良いポップを見つけて、徹底的に真似してみましょう。
最後に一言。
ポップは写経だ! -田中良介
この記事を書いた人

- 世界の最新トレンドとマーケティングに精通しており、食品企業の商品開発やマーケティング活動を支援している。自身もかつては食品企業で、苦労しながら商品開発と販売をしていた経験あり。 日本と世界をつなぐ架け橋となり、食品企業のレベル向上に貢献することがミッション。 海外での講演活動にも精力的に取り組む。
この投稿者の最近の記事
【田中良介】2018年7月17日国際線での大騒動
【田中良介】2018年6月16日これからの商品開発のヒント
【田中良介】2018年6月12日サラダチキンが伝わらない!?
【田中良介】2018年5月31日境界線が曖昧になってきている!