千曲川ワインバレーは女性がリードする ①

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上田市に在る、大手ワインメーカーのブドウ畑(ヴィンヤード)の話です。
先日、畑の地権者の皆さんとワインメーカーの社長に会ってきましたが、その畑のブドウからできるワインは、国際コンクールで何度も受賞しており、先ごろは伊勢志摩サミットで日本を代表するワインとして提供されました。
しかし、今回はそのワインの話ではありません。

ぶどう畑の話です。

ブドウ畑の栽培面積は約20ha、長野県ならいくつかの畑を集めた合計の面積というのが当たり前ですが、その畑は一面に広がっています。9月から10月にかけ、品種ごとに収穫されますが、この収穫には人手が必要です。各ワイナリーは、その人手確保に苦労するのですが、最近はHPやSNSで呼びかけると集まるといいます。

収穫は女性が中心

この畑のブドウ収穫では、収穫体験の人材募集を主に市の広報誌を通じて行うのですが、400人が短期間で集まります。地元の参加者は80%、年齢は60歳以上が76%です(昨年の実績)。そのうち、女性の割合は何パーセントでしょうか。
約75%で、4人に3人は女性です。

以上から、主な参加者の姿は、「地元の60歳以上の女性」となります。リピート率は3回以上参加が44%と高く、「また参加したいですか」というアンケート調査で、「参加したい」という回答率は・・・ナント98%です。
「地元の60歳以上の女性が主で、また参加したい」という姿が浮き上がってきます。
女性のほうが、自然との触れ合いを求め、社会参加する気持ちが高いのかもしれません。

「また参加したい」のはなぜか

なぜまた参加したいのか。関係者によれば、作業がそんなにきつくない、昼の弁当が良いという理由が浮かぶとのことです。しかし、実際にそのブドウ畑に立った私は、もっと魅力的な理由があると思いました。
それは・・・

一面の開放的なブドウ畑で、浅間山や蓼科山などの360度のパノラマを眺めながら、風を感じて仕事ができる素晴らしい体験ではないか。
さらに・・・

今はほとんど無くなってしまいましたが、大勢で共同して仕事をする心地よさです。昔は、集落や自治単位での共同作業を「結」といいました。60歳以上の女性の方たちは、助け合いながら仕事をする気持ち良さを感じていると思うのです。
昔読んだ詩に、こんなフレーズがあったと記憶しています。
「運動場、広いな広いなと思いながら石を拾った。運動場、狭いな狭いなと思いながら遊んだ」
何事も気持ち次第です。この広いブドウ畑での収穫作業も、皆で気持ち良く行えば、その時は狭く感じることでしょう。

ワインツーリズムのメッカに

ワインメーカーの社長とは、いろいろな話をしたのですが、締めくくりの言葉は・・・
「皆さんの要望に応え、この素晴らしい眺望のブドウ畑が360度すっきり見渡せる眺望台を作ります」
世界基準のワインができるこのブドウ畑の眺望は、千曲川ワインバレーの財産であり、日本における「飲む&眺め感動する」ワインツーリズムを生み出し、牽引するエンジンになると確信します。

そして、リードしていくのは女性です。
次回は、ワインを飲むほうも女性がリードする話です。

この記事を書いた人

長谷川 正之
アグリフードビジネスアドバイザー

□1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、長男としての責任を感じ故郷・長野県の農林系金融機関に就職。在職中は、融資や資金証券運用業務ほかに携わる一方、企画業務では「中小企業診断士」の資格を活かし経営戦略(経営理念の策定含め)を立案し事業展開を図る。54歳時に、「上司の顔より真理の顔を」という言葉に出会い、「ソロで力量を磨き、パーティーを組んで更に高い目標に挑戦していく!」意識を自覚。思い切って選択定年で退職。
□55歳で一念発起し、政策研究大学院大学政策研究科まちづくりプログラム(修士課程)に学び、ダントツの高齢者ではあったが無事「公共政策修士」を取得。 
□56歳で長野県庁の民間登用試験を受け、任期付職員として採用(課長級:農政部農産物マーケティング室企画幹)。県農畜産物の統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を玉村豊男氏と共に創設し普及。6次産業化推進や「信州ワインバレー構想」策定等にも関わり、任期満了につき退職。
□61歳で上田市農林部農産物マーケティング推進室・専門員に採用。「発酵で輝く上田のまちづくり」を提唱し、民間の「信州上田・発酵の女学校」等の設立を支援。上田市の統一ブランド「信州上田なないろ農産物」を創設し、地産地消を強力に推進。講演では「尊農上位論」を熱く説く。現在、ながの農協非常勤監事も務める。
□地域活動として、地元小学校PTA会長、さらに当時の小学校連続殺傷事件発生に際し地域で自主防衛すべく歴代PTA正副会長会(ビーナス会)を組織し現在会長。「地域の子どもは地域で育てる」を合い言葉に実践中。春・夏休みには、町内児童館で本の読み聞かせを楽しく行っている。
1995年阪神淡路大震災時には、友人の落語家や中学同級生たちといち早く復興支援寄席を開催。以降、高齢者福祉につながればと坂城寄席を継続開催中(現在休演)。地区の自治活動にも積極的に関わり、来年は区長を担う。コロナ禍や自然災害多発のなか、自治会(区会)が自治体(町行政)を構成する確かな「共同体」の仕組みを作りたいと意欲を持つ。
今後、「中小企業診断士」「公共政策修士」の知識・経験を活かし、さらに地域に貢献したいと前を見すえる。紆余曲折の人生のなかで培った多彩な人脈が自らの強み。
□趣味は落語鑑賞。好きな言葉として 「上に立つより前に立つ」 「スピードが感動を呼ぶ!」「笑いで輪(和)来!」「他人の言葉を気にして生きるには人生は短すぎる!」。
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