実は試食が無料である必要はないんです・・・

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トマト試食

生産者がマルシェなどで販売するとき、試食を出すことが多いと思います。
食べてもらい気に入ってもらえれば購入につながります。

試食を出しやすい商品もありますが、出しにくい商品もあります。

干しブドウは試食を出しやすい商品です。ジュースについては、ボトルを開けることに少なからず抵抗感があります。生産量も少ない貴重な6次化商品であれば、あまり試飲に出したくありません。

野菜ではどうでしょうか?
トマトやきゅうりなどを小さくカットして試食に出すことは可能です。しかし一人でマルシェを回す場合、それをやっている時間がありません。事前にカットしてしまうと、色合いや味が落ちてしまいます。

そんなあなたに朗報です。小声で言います。
「実は、試食が無料である必要はないんです・・・」

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試食を有料にする

僕は有料試食という考え方を取り入れてました。試食という言葉を使うとお客さんは「無料」のイメージがあるので、試食とは呼びません。「お試しパック」のような名前を付けます。

ブドウであれば、房からとれた粒を集めて小さなパックに入れ、低価格で販売します。色んな品種を入れると色鮮やかになります。中玉/大玉トマトであれば、一個単位のバラ売りをすると良いでしょう。ジュースであれば、小瓶を販売します。

要するにその場で食べることのできるお試し版です。

無料試食であればコスト面が気になるので、野菜を小さくカットすることになってしまいます。カットして時間の経ったトマトなどは、見た目がグニャっとなります。美味しくなさそうです。衛生的にもよろしくありません。

一方で有料試食の場合は、お金をもらうので、いちいちカットする必要がありません。大玉トマト一個を丸かじりしてもらいます。夏場であれば、氷で冷やすとよいでしょう。冷えたトマトは美味しいですよ~。ナチュラル志向のおやつです!

「この場ですぐに食べられますよ(飲めますよ)。食べながら、ゆっくりマルシェをお楽しみください!」とお客さんに勧めます。要するにこれは「有料試食をどうぞ」ということなんですが。

小パックなので値段もお手頃です。この方法だと結構な人が買ってくれます。食べ歩きをしてくれるので、うちの商品をほかの人に宣伝してくれる効果もあります。

さらには、無料試食だけをひたすら狙ってくる、トホホな客を寄せ付けないという素晴らしいメリットもあります。

食べて美味しかったら戻ってくる

お客さんは食べながらマルシェ会場をぐるっと回ります。そしてあなたの商品がやっぱり美味しいと思えば、戻ってきてくれます。そして大パックの商品を買ってくれます。

それはホテルで仲間と食べるからかもしれません。お土産として都内に持って帰るのかもしれません。理由が何にしろ、あなたにとって利益につながる商品を購入してくれます。

戻ってきたお客さんの反応は大概こんな感じです。

「ぐるっと回ったけど、ここのトマトが一番おいしかったわ!」

生産者にとって、うれしい瞬間ですよね。お客さんからは、その場で食べられる”丸ごとトマト”を販売してくれたことに、感謝すらしてもらえます。

そのお客さんと会話が弾むこと間違いなしです。何が購入の決め手になったのか、ぜひお客さんの意見を聞いてみてください。今後の商品開発に役立ちます。

これは短時間で実現するマーケティング

まずは低価格版を販売して、そのあと正規価格の商品を買ってもらうのは、マーケティングでよく使われる手法です。

あなたはマルシェという限られた時間で、これをやることになります。農業にマーケティングを導入するための練習になります。お客さんの行動を知る学びでもあります。販売と学びの一石二鳥ですね。

一人でマルシェを回すため「試食に時間もコストもかけられない・・・」と悩んでいるあなたに、ぜひ使ってほしい手法です。

-田中良介

この記事を書いた人

田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

農業者の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。Web制作やコンテンツ制作の評価も高い。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年 新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞
2016年 中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナー認定
2017年より日本食糧新聞社 特派員としても活動中
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