先日、長谷川正之さんと飲んでいたときに、「君の名は。」の話題がでました。
長谷川さんは、かなりこの映画にハマっているよう。「あの湖は長野県の諏訪湖がモチーフになっている!」と熱く語っていました。
<参考>映画「君の名は。」を見て地域創生を考える①
https://agri-marketing.jp/2016/10/26/post-2996/
還暦を過ぎたこのおじさんを、これだけ熱くする映画とは??
というわけで、遅ればせながら次の日、アポとアポの合間に見てきました。
感想は・・・、衝撃的。単純な恋愛映画かと思っていたら、なんとも壮大なストーリーでした。考えさせられるセリフやシーンがたくさんありました。
見てない方、すみません。ここから先、具体的イメージが沸かないと思います。でも将来見たときに、こんな観点で見たら面白いという「予告編」と思って読んでください。
わずかな記憶だけでは、前に進めない
過去に起こったある大事件の謎を解き明かすため、東京に住む瀧(タキ)が、岐阜県の糸守町を訪れるシーンがあります。わずかな記憶を頼りに旅にでます。しかしすぐに壁にぶち当たります。
なかなか目的地にたどり着かないのです。過去に何が起こったのかも分かりません。
だから彼は、徹底的な情報収集を始めます。
現場に足を運び、近隣の住人に聞いて回り、図書館で文献を調べたり、過去の新聞をすべて読んだり・・・
自分の記憶と、その集めた情報を使って、過去の大事件のことを解明し、そして糸守町の住民を救っていくのです。
徹底した情報収集がもたらすもの
もし瀧が、自分で足で情報を取りに行っていなかったら、この大きな事件は解決しなかったでしょう。解決しなかったとしても、一見彼には何の影響もありません。東京で平凡な暮らしをしていたと思います。表面的には、、、
農業の現場も、まったく同じです。抱える課題を解決するためには、徹底的な情報収集が必須です。人に会いに行ったり、文献を調べたり・・・。少なくとも今の時代インターネットを使えば、多くの情報が取れます。
自分の作物のこと、商品のこと、農園のこと、地域のこと・・・
自分の作物はどこの国の原産か?日本で一番最初に栽培した人はだれか?その時どんな苦労があったのか?
あなたの6次化加工品の競合はどこにいるか?競合はどんな取り組みをしているか?
あなたの地域の歴史は?どうやって農業が発展してきたのか?
調べることはたくさんあります。
また意外と自分の農園のことをよく知らない農業者がいます。代々引き継がれている農家である場合、過去の記憶があいまいになっているのです。それを遡ることにも、大きな意味があります。
歴史の中に、あなたのビジネスを発展させるヒントがある
情報を集めれば集めるほど、そこには農業を発展させるヒントがあります。確かに、なんでもかんでも調べている時間はありません。そこでお勧めするのが、歴史を調べることです。
あなたの農園の先代の歴史、作物の歴史、地域の歴史・・・
徹底的に調べていくと、必ずあなたは重要なキーワードに巡り合います。そしてそのキーワードは、あなたの商品を飛躍的に売るためのヒントであることが多いです。キャッチコピーとして、そのまま使える、強力な訴求ワードです。
歴史があなたの今を発展させてくれます。
次回、僕自身が巨峰の歴史をたどった時のことを、ご紹介します。
-田中良介
この記事を書いた人

- 世界の最新トレンドとマーケティングに精通しており、食品企業の商品開発やマーケティング活動を支援している。自身もかつては食品企業で、苦労しながら商品開発と販売をしていた経験あり。 日本と世界をつなぐ架け橋となり、食品企業のレベル向上に貢献することがミッション。 海外での講演活動にも精力的に取り組む。
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