10発10中のコツ

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最近、開発中の新商品(ニンニク入りのタレ)をテストマーケティングしました。土産物店に並べて顧客の反応を確認、同時にアンケート調査も実施した時の会話です。
開発リーダー(三十路前の女性、以下リーダー)と私の掛け合いはこんな感じでした。

リーダー:長谷川さんのアンケート調査は100発100中ですね。
:そうかなぁ、そういえば他の調査を含めて、断られた経験はほとんど無いかも。でも100発も経験はないので、10発にしておいてよ。
リーダー:わかりました。若い者にもコツを教えてください。

ふつうは

リーダー:ふつうは、「すいません、アンケート調査にご協力いただけますか」「ちょっと、時間がないのでごめんなさい」「はい、わかりました」なんて調子で何回か断られますよね。
:そうだね。そういう経験をしながら見つけるんだけど、回答してもらえるコツは・・・あえて3つかな。な~んだ、そんなことかって、言わないでね。
リーダー:わかってます。大丈夫、信じて(笑)。

一つ目のコツ

見るからに忙しそうな人は避ける、というシンプルなコツ。当然、瞬時に観察し、まず会話を受けてくれそうな人を選ぶ。該当する人は、経験上10人中7人くらいかな。調査時間の制限もあり、そんなに選んではいられないからね。
リーダー:そうか、私なんか誰でもまずアタックしちゃう!アクションファーストなんちゃって。断られても気にしないもん。
私:その精神的なタフさがあなたの武器。ホントこちらが見習いたい。
リーダー:次のコツはなんですか。

二つ目のコツ

私:「1~2分(いちにふん)で結構ですが、お時間よろしいでしょうか」という、入りのトークかな。短い時間をはじめに伝えるのには、理由があるんだよ。
相手にとって、特に女性は還暦過ぎのおじさんと5分も話すのは苦痛以外の何ものでもない、ということを私自身が知っているから。ソクラテスの無知の知です。チョー短時間しか相手にされないことを知っているから、謙虚に、答えてもらえるよう必死に努力するってな感じ。

リーダー:ソクラテス?何言っているのかわかんない、ごめんなさい。
私:ウ~ン、言いたいことは・・・私がW三浦だったら苦労しないということ。わかるでしょ、春馬はイケメン、友和はダンディ。彼らならこんな入りのトークは使わず、堂々と話しかけるよ。私では無理でしょう。

リーダー:そんなことないって言ってほしい?(笑)、そんなことないですよ!

三つ目のコツ

私:うそでもありがとう。最後のコツは、スピーディーに会話を進めることだな相手の時間をいただいているからね。これは覚えておいてほしい。私たちは仕事で調査をしているけど、相手は自らの貴重な時間を費やしてくれているってことを。
また、アンケート調査は、ある一定の母数を確保するのが狙いだからね。時間をかけて深く聞くには、モニター調査って方法もあるしね。

リーダー:なるほど。アンケート調査は、相手の立場や心理を大事にするってことが少しわかりました。他に何か気をつけることはありますか。

よく使う手

私:「回答してくれたら粗品をプレゼントします」って最初に言ってしまう調査員も多くいるよね。
リーダー:私もそうなんです。そのように言えば、回答してもらえる確率が増えるじゃないですか。インセンティブとして、粗品は有効って教わりました。

私:間違いじゃないけど、注意が必要と思う。相手によっては、粗品と聞いて、何ですかと平気で聞いてくる。気に入らないと断るなんてことも起こるよ。
それより、貴重な時間をアンケートの回答にお願いするという、真摯な態度の方が受け入れてもらえると思うんだ。

リーダー:なるほど。じゃ、粗品はどうやって渡すんですか?
私:私は最後に、「些細なものですが、有難うございました」と言って渡します。相手にとってはサプライズなので、どんなものでも「いいんですか」って感謝されるよ。お互いにハッピー。

本音

リーダー:長い話になってしまって、ごめんなさい。最後に何かありますか。
私:経験上、調査員が男性なら女性を相手に、女性なら男性を相手にトライすると、回答率は上がるね。本音を言えばその方が、調査員も生き生きと取組める。やはり、異性(いせい)の方が元気よく話せる。なぜか知ってる?そう威勢(いせい)がいいんです。

リーダー:最後はやっぱりオヤジギャグが出ますね。長谷川さんは1~2分が会話をスムーズに行う限界、って言っていることがよくわかりました(笑)。

この記事を書いた人

長谷川 正之
アグリフードビジネスアドバイザー

□1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、長男としての責任を感じ故郷・長野県の農林系金融機関に就職。在職中は、融資や資金証券運用業務ほかに携わる一方、企画業務では「中小企業診断士」の資格を活かし経営戦略(経営理念の策定含め)を立案し事業展開を図る。54歳時に、「上司の顔より真理の顔を」という言葉に出会い、「ソロで力量を磨き、パーティーを組んで更に高い目標に挑戦していく!」意識を自覚。思い切って選択定年で退職。
□55歳で一念発起し、政策研究大学院大学政策研究科まちづくりプログラム(修士課程)に学び、ダントツの高齢者ではあったが無事「公共政策修士」を取得。 
□56歳で長野県庁の民間登用試験を受け、任期付職員として採用(課長級:農政部農産物マーケティング室企画幹)。県農畜産物の統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を玉村豊男氏と共に創設し普及。6次産業化推進や「信州ワインバレー構想」策定等にも関わり、任期満了につき退職。
□61歳で上田市農林部農産物マーケティング推進室・専門員に採用。「発酵で輝く上田のまちづくり」を提唱し、民間の「信州上田・発酵の女学校」等の設立を支援。上田市の統一ブランド「信州上田なないろ農産物」を創設し、地産地消を強力に推進。講演では「尊農上位論」を熱く説く。現在、ながの農協非常勤監事も務める。
□地域活動として、地元小学校PTA会長、さらに当時の小学校連続殺傷事件発生に際し地域で自主防衛すべく歴代PTA正副会長会(ビーナス会)を組織し現在会長。「地域の子どもは地域で育てる」を合い言葉に実践中。春・夏休みには、町内児童館で本の読み聞かせを楽しく行っている。
1995年阪神淡路大震災時には、友人の落語家や中学同級生たちといち早く復興支援寄席を開催。以降、高齢者福祉につながればと坂城寄席を継続開催中(現在休演)。地区の自治活動にも積極的に関わり、来年は区長を担う。コロナ禍や自然災害多発のなか、自治会(区会)が自治体(町行政)を構成する確かな「共同体」の仕組みを作りたいと意欲を持つ。
今後、「中小企業診断士」「公共政策修士」の知識・経験を活かし、さらに地域に貢献したいと前を見すえる。紆余曲折の人生のなかで培った多彩な人脈が自らの強み。
□趣味は落語鑑賞。好きな言葉として 「上に立つより前に立つ」 「スピードが感動を呼ぶ!」「笑いで輪(和)来!」「他人の言葉を気にして生きるには人生は短すぎる!」。
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