販路開拓をしているあなたは、文章を書く機会が多いはずです。
FCP(商談)シート、農園紹介、パンフレット、ブログ、企画書・・・
読み手(多くの場合は買い手)に、言いたいことを伝えるのはとても大切です。あなたの商品の売れ行きに大きく影響します。どれだけ商品に魅力があっても、それが伝わらなかったら、魅力がないのと同じです。
僕も多くの文章を書きながら、悩み、どうすれば伝わるか追求してきました。
昔はなかなか伝えることができず、苦労しました。
今では、僕の文章は分かりやすいと言ってもらえるようになりました。それはある法則にしたがって、書いているからです。今日はその秘密を公開したいと思います。
まずは僕が参考にした本の紹介から。
かばくん(福音館書店、岸田衿子作)
え、絵本?? おいおい、バカにしているのか?と思われた方もいるかもしれません。でもここに、分かりやすい文章を書くエッセンスがすべて詰まっています。
どうぶつえんに あさが きた
いちばん はやおきは だーれ
いちばん ねぼすけは だーれおきてくれ かばくん
どうぶつえんは もう11じ
ねむいなら ねむいと いってくれ
つまらないから おきてくれ
この絵本を、うちの子供たちに何回も何回も読んであげました。(嫁は僕の10倍くらい読んでます。)
どうもこの文章は、子供たちにも理解しやすいようで、静かに聴いてくれます。一方で、ほかの絵本を読んだときは、質問攻めにあいます。「この車はなんで赤いの?どこにいくの?なんで?なんで?」となります。
子供にもすっと入っていく表現。ここに大きなヒントがあります。
分かりやすい文章を書くのポイント
「かばくん」の文章を、もう一度見返しください。あなたはそのポイントが分かりますか?では順を追って説明します。
難しい漢字や用語を使わない
できるだけ難しい漢字を使わないようにましょう。とくにビジネスの場合は、相手に伝えることが重要です。難解な文学的表現や、専門用語をできるだけ控えましょう。難しい表現を使ってしまうのは、あなたの自己満足であることが多いです。
一センテンスに一つの意味
一つの文に、一つの意味のみを持たせます。複数の意味を持たせてしまうと、読み手は混乱します。
〇 どうぶつえんに あさが きた。
× 動物園に朝がきたが、いちばん早起きが誰かを確認したところ、それはかばくんであり、・・・・
一センテンスを短く
上記とも絡んでいますが、一つの文をできるだけ短くします。「、」で文をつなげるのではなく「。」で終わらせます。
文章にテンポを持たせる
「かばくん」は、親にとっても音読しやすい絵本です。噛まずにスラッと読めます。音読しやすい文章は、黙読しやすい文章でもあります。あなたも文章を書いたら、必ず音読してみましょう。詰まってしまうところや、違和感を感じるところは、修正すべき箇所です。僕も文章を書いたときは、必ず自分で音読チェックをします。
いかがですか?
かばくんは凄い絵本でしょ~。僕の文章は、実はすべて「かばくん」スタイルで書かれています。FCP(商談)シート書き方セミナーで、この絵本を紹介したいくらいです。
-田中良介
この記事を書いた人

- 世界の最新トレンドとマーケティングに精通しており、食品企業の商品開発やマーケティング活動を支援している。自身もかつては食品企業で、苦労しながら商品開発と販売をしていた経験あり。 日本と世界をつなぐ架け橋となり、食品企業のレベル向上に貢献することがミッション。 海外での講演活動にも精力的に取り組む。
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