あれ?ぜんぜん売れてへん!

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ベビーリーフ

ままらいふストーリー 第5話

これは弊社で販売サポートをさせてもらっている、長野県東御市のナチュラルファームままらいふさんのストーリーです。小規模農家であり、人、もの、金はなし。園主は中澤小百合さん。そんな女性起業家が、どうやって販路を開拓し、理想とするビジネスを作り出せばよいのでしょうか?そんな軌跡を、田中良介がリアルタイムに描いていきます。上記メニューの「リアルタイム実践事例」からこの記事の一覧をご覧いただけます。

商談後、1週間でスーパーへの初回納品でした。
加工品(クルミのジェノベーゼソース)については、今シーズンの製造にまだ入っていませんでした。だからベビーリーフと生バジルから取引がスタートしました。

先方からの当初の希望は、それぞれ100個づつを、毎日納品すること。

しかし、ままらいふは小さな農家なので、生産量は限られています。品質面にも、とてもとても気を遣っているため、大量生産はできません。出せたとして各30個。生育状況が芳しくない時は、各10個が限界。そんな状態からのスタートでした。

バイヤーさんに、ままらいふの生産規模を伝えました。この段階で取引を渋られるのではないかと心配でした。しかし、先方からはそれでもOKだということ。徐々に、増やしていければよいとのことでした。よほど商品を気に入ってくれたのだと思います。

そして納品が始まりました・・・。
販売初日、僕もスーパーへ見に行きました。

売れるかな~?ドキドキ。

あれ?ぜんぜん売れてへん!

ベビーリーフとバジルを合わせて、たった20個の納品です。それらが野菜売り場に並べられました。周りには、同じようなリーフ類が置かれています。

ライバル商品に囲まれているからか、ままらいふの商品は全く売れていませんでした。

次の日も、次の日も、売れ行きをチェックしにいきましたが、売れたとしても3~4個。ぜんぜんダメです。

やばい・・・

実は、これが僕が恐れていたことでした。

スーパーや百貨店だって、日々生き残りに必死です。売れない・魅力のない商品を、ずっと置いておくわけがありません。だから、最初はお試しで販売してみて、ダメならすぐに切り捨てるケースがあるわけです。

さらには、スーパーには何千~何万点もの商品が並んでいます。ままらいふ商品はその中のOne of them。店頭スタッフとしても、ままらいふ商品に気をかけている暇はありません。積極的に販売してくれるわけではないのです。

過去に、僕もそんな経験があります。気がついたときには、手遅れでした。一回だけの納品で取引が終了。そんなシビアな世界なのです。

「納品したら、はい、お終い。あとはスーパー側の責任でしょ!」

という意見もあります。一般的にはそうだと思います。でも、それで継続取引につなげられるなら、苦労はしません。

だから、いつも僕が生産者さんに言っているのは、取引が開始されてからが本当の勝負だということ。なんとしても、継続的に売れる状態を作り出さないといけません

多くの生産者さんが、この事実に困惑します。そして大半は、僕のアドバイスを聞いて「もう販路開拓なんてコリゴリ」となります。販路開拓がそんなに面倒くさいことだとは考えてもみなかったわけです。

「自分の役割は農業生産することだから、スーパーでの売れ行きまで気にかけてられない!」

分かります。その気持ち分かります。

でもはっきり言います。
そんなあなたは販路開拓や直接取引をあきらめたほうがよいです。すべて農協に納めることをお勧めします。あなたは間違いなく生産だけに集中できますから。

なぜ売れていないのか?どうすれば売れるのか?

2つの質問を自分に問いかけてください。

「なぜ、自分の商品がこのスーパーで売れないのか?」
「どうすれば、売れるようになるのか?」

これを考えれられるかどうか・・・。ここにかかっています。そのためには何をすれば良いのでしょうか?

そうです。

スーパーの売り場に足を運んで、観察しましょう。陳列状態、ライバル商品、POP、お客さんの流れ、店頭スタッフの対応などを、とことん観察します。売れていない理由が分かれば、その改善策をバイヤーさんに提案することができるからです。

この時も、中澤さんと僕は、足繫く某スーパーに通いました。売り場を一時間くらいは見て回り、状況を観察しました。ここまでやる生産者はほとんどいません。これができるだけで、即差別化になります。

では、なぜベビーリーフは売れていなかったのでしょうか?
僕と中澤さんは、とある事実に気が付きました。

つづく

-田中良介

この記事を書いた人

田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

農業者の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年には新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞。
2016年より中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナーとしても活動中。

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