私がキングダムを読んで書くテーマは、いくつか考えましたが、正直迷いました。
そこで、私の今までの人生をオーバーラップさせて、書き易いものに決めました。
そのテーマは・・・
「組織の上司と部下の行動」 についてです。
将と兵の立場が、現代の組織の上司と部下とイコールではないことは承知しつつ。
まず、「リーダーのあるべき姿」です。
上に立つより前に立つ
キングダムから受け取ったリーダーの資質で大切なことは・・・
いざ、困難に直面した時、リーダーが自ら先頭に立って戦う(陣頭指揮する)ことです。この漫画で、一番それが強く出ている場面があります。
秦王・政(せい)が、孤立した城に自ら出陣し、戦っている民を激励し、鼓舞します。その激励する言葉が、民にとっては「言霊」となります。
声は大切です。それも前に立って直接発する声は、聞き手の心を揺さぶります。
民は一緒に戦う王の姿を見て、想像以上の力を発揮します。王と民が共に寝泊まりする描写があり、民はこの王となら死を賭して一緒に戦う覚悟をします。
一方、現在の日本の大手企業は、粉飾決算や実質経営破たん等の事例が相次ぎ、社長の存在が問われています。
今は、「過去の延長線上に未来はない」時代です。企業規模に関わらず、社長が平時のように上(後ろ)にいて、閉鎖的な会議室に閉じこもり、時に望遠鏡で前線を眺めるような姿勢では、弊害そのものです。
外に出て、寒風や暴風雨や熱風を感じつつ社員と話しねぎらい、号令をかける言霊を持たねばならないのです。
調整型で昇進した社長は、そのような行動スタイルを持ち合わせてはいません。大きい組織だと、社長が社員一人一人に向き合うことは不可能、との声がすぐ聞こえてきそうです。
ならば、分社化してそれぞれのグループ企業トップに共通の理念を語ってもらう体制を作ればいいのです。
そこで皆さんに尋ねます。
みなさんの所属する組織のトップは、心に響く声ですか、言霊を持っていますか。
次に、「部下のあるべき姿」として私が大切と思うことを述べます。
これは、私の人生を重ね合わせて記しますので、少し長くなります・・・次回に。
この記事を書いた人

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長谷川戦略マーケティング研究所所長
1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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