女性が輝く発酵食づくり!

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先月、上田市内で開かれた「発酵祭り」の一環で、あるイベントを私が企画しました。
そのイベントとは・・・発酵食シンポジウムで、副題は「発酵で輝く上田のまちづくり」です。

宣伝をほとんどしなかったにもかかわらず、思った以上に参加者があり、大変好評でした。その一部を紹介します。

パネラーは女性一色

日本酒・味噌醸造会社の第一線で活躍する地元の「女性造り手たち」にパネラーをお願いし、女性たちだけのパネルディスカッションで、もちろん司会は私です(企画した者にも恩恵を)。

女性パネラーたちのざっくばらんな茶飲み話(実際にお茶を飲みながら)を参加者に聞いてもらうという趣向。

パネラーは(写真の左から順に)、武田味噌醸造㈱みそソムリエ・市川絢子(あやこ)さん、岡崎酒造㈱杜氏・岡崎美都里さん、郷土料理研究家の横山タカ子先生、原商店甘酒醸造責任者・原有紀さんの4人で、テーマは「発酵食づくりから学んだこと」。

そこで私が興味深く聴いた話とは・・・(横山先生の話は別の機会に)。

醸造という仕事

〇杜氏の美都里さんの話。
・酒蔵の杜氏が高齢化し、継ぐ人がいないので私がやることに。いろいろ経験する中で思ったことの一つは・・・酒造りの主役は誰か。多くの人は杜氏と思っているでしょう。そうですが、違います。杜氏よりもっと主役がいるんです。だれでしょうか・・・。

それは、微生物(酵母)です。
杜氏は、いかに微生物にとって良いベッド(環境)を用意できるかです。そのことをいつも意識して仕事をしています。

・2015年、関東信越国税局酒類鑑評会の吟醸部門で「信州亀齢」が最優秀賞を受賞しました。小さく無名の酒蔵でも受賞できる技術を持っていことを知ってもらえたことが嬉しい。
地域の棚田米を使った酒も好評で、今年度はさらに量を増やす計画です。

〇甘酒を醸造する有紀さんの話。
・祖父が全国を歩き、天然醸造の作り方を見つけ味噌作りを始めました。
嫁に来た時は、味噌醸造には中国産大豆がいいといって地元の大豆には見向きもしませんでした。

しかし、私は地元の大豆を使いたいとの思いから、義父と衝突しつつ造ってみると味が濃く美味しい。今は、全量が地元産です。技法は守りつつ、大豆は変えました

甘酒は力仕事の味噌屋の栄養ドリンクで、おばあちゃんが作るもの。そのストーリーを大切にして造り売っていきたい。甘酒は開発中から飲んでいるけど、肌に良く化粧代が減り、便秘も解消し健康にとってもいいんです

食生活・子育て

〇みそソムリエの絢子さんの話。
・子どもたちに野菜をたくさん食べさせたい時は、みそ汁に入れて食べさせました。朝食は味噌汁です。子供のおやつに味噌塗りのおにぎりを作ったのですが、子どもの友だちにも好評。料理では、出汁(だし)にこだわっています。

〇有紀さんの話。
・味噌汁を作る場合、味噌は生き物なので最後に入れます。それも沸騰させないで。キュウリにも味噌をつけるけど、菌を大切にして食べています。

〇美都里さんの話
・仕事をしながらの子育ては大変でした。おんぶして、あやしながら酒蔵に入ることもありました。たぶん、子どもは蔵を肌で感じていると思います(笑)。

今後の展開

この企画を最初に話したのは、それぞれの女性の相方(夫)です。賛同がないと進まないと思ったからです。会場で、しっかりと相方たちも聴いていました。

最後に聴衆を前に、私が4人に提案したことは・・・
せっかく素敵な女性4人が集ったのですから、このイベントだけではもったいない。商品化につなげられないか

お歳暮等の限定品で、3社の「日本酒+甘酒+味噌のセット商品」です。
「酵母3シスターズ」とし、横山先生が推薦文を書くというのはどうでしょうか。

甘酒の保存期間が短くハードルが高いけれど、何かバックアップできないか。会場からは、「いいね」の声がかかりました。

今回のディスカッションでは、女性の造り手から、繊細な生き物の微生物や菌を大切にしている話が出ました。造り手はその思いを伝えることが大切です。そういえば、「造る」という字には、「告」がありますね。

これからの上田のまちづくりは、主役を真田丸の幸村から、魅力的な「発酵で輝く女性たち」にバトンを渡し、勢いを増していければと思っています!

この記事を書いた人

長谷川 正之
アグリフードビジネスアドバイザー

□1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、長男としての責任を感じ故郷・長野県の農林系金融機関に就職。在職中は、融資や資金証券運用業務ほかに携わる一方、企画業務では「中小企業診断士」の資格を活かし経営戦略(経営理念の策定含め)を立案し事業展開を図る。54歳時に、「上司の顔より真理の顔を」という言葉に出会い、「ソロで力量を磨き、パーティーを組んで更に高い目標に挑戦していく!」意識を自覚。思い切って選択定年で退職。
□55歳で一念発起し、政策研究大学院大学政策研究科まちづくりプログラム(修士課程)に学び、ダントツの高齢者ではあったが無事「公共政策修士」を取得。 
□56歳で長野県庁の民間登用試験を受け、任期付職員として採用(課長級:農政部農産物マーケティング室企画幹)。県農畜産物の統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を玉村豊男氏と共に創設し普及。6次産業化推進や「信州ワインバレー構想」策定等にも関わり、任期満了につき退職。
□61歳で上田市農林部農産物マーケティング推進室・専門員に採用。「発酵で輝く上田のまちづくり」を提唱し、民間の「信州上田・発酵の女学校」等の設立を支援。上田市の統一ブランド「信州上田なないろ農産物」を創設し、地産地消を強力に推進。講演では「尊農上位論」を熱く説く。現在、ながの農協非常勤監事も務める。
□地域活動として、地元小学校PTA会長、さらに当時の小学校連続殺傷事件発生に際し地域で自主防衛すべく歴代PTA正副会長会(ビーナス会)を組織し現在会長。「地域の子どもは地域で育てる」を合い言葉に実践中。春・夏休みには、町内児童館で本の読み聞かせを楽しく行っている。
1995年阪神淡路大震災時には、友人の落語家や中学同級生たちといち早く復興支援寄席を開催。以降、高齢者福祉につながればと坂城寄席を継続開催中(現在休演)。地区の自治活動にも積極的に関わり、来年は区長を担う。コロナ禍や自然災害多発のなか、自治会(区会)が自治体(町行政)を構成する確かな「共同体」の仕組みを作りたいと意欲を持つ。
今後、「中小企業診断士」「公共政策修士」の知識・経験を活かし、さらに地域に貢献したいと前を見すえる。紆余曲折の人生のなかで培った多彩な人脈が自らの強み。
□趣味は落語鑑賞。好きな言葉として 「上に立つより前に立つ」 「スピードが感動を呼ぶ!」「笑いで輪(和)来!」「他人の言葉を気にして生きるには人生は短すぎる!」。
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