先日、秋田のさくらんぼ生産者さんのところに行ってきました。6次産業化の取り組みについてじっくり聞かせてもらいました。
行政のバカさ加減にうんざりしてる?
いきなり話は逸れますが、生産者のあなたは、行政とかかわる機会が多いと思います。補助金のことや、税金のこと、加工品製造免許、展示商談会など・・・。
そして行政のバカさ加減を痛感していることでしょう。無駄な資料をたくさん作らされたり、たらいまわしにされたり、やらない言い訳をとうとうと聞かされたり、民間では考えられないようなことが起こります。
さらには規則のための規則を作ったり、謎の上から目線で接してきたり、僕から見るともう全く意味不明で、イライラは最高潮に達します。
しかし同時に、行政のなかには、キラリと光る凄い人材がいることも確かです。まだあなたは出会ったことがないって?探してみてください。各組織に一人か二人います。行政組織に染まらい変人が。
つい数カ月前、そんな行政内の変人だけを集めた飲み会を東京で開催しました。各県各市町村から10数名の方が、会の趣旨に賛同して参加してくれました。その名も「へそ曲がりの会」。そこでは異様な渦巻きが見て取れました。このようなカオスから、何か新しい行政の動きを生み出そうということです。
第2回目も企画したいと考えています。参加したい人は、僕まで連絡ください。
6次化を成功させる秘訣
話を戻します。
秋田のさくらんぼ農家の方は、6次産業化の商品開発を非常にうまくやっています。秋田産さくらんぼ100%を使ったスパークリングワインを開発したのです。そのセンスの良さや、差別化要素はピカイチです。生産者の方も決して若くもないのに、こんな片田舎から、このクオリティの商品がよく生まれてきたなあと、感心してしまいます。
その成功の秘訣が、なんと行政にありました。秋田県です。
彼は、行政から役立つ情報を引き出し、それを最大限に活用し、商品開発や販路開拓をしていたのです。人的ネットワークや加工技術も、細かい秘訣をたどっていくと、そのほどんどが行政の紹介から始まったということでした。
なにがすごいって、そこまで行政との信頼関係を構築し、情報を引き出し、それを実践活用している彼の姿勢です。
行政は、さまざまな情報を持っています。ネットワークもあります。本当は行政がもっと積極的にそれを生産者に展開しなければなりません。形だけやったように見せかけるのではなく!
で、何を言いたいかというと、生産者であるあなたも、その情報を取りに行く積極性と、ある意味したたかさが必要だということです。情報は命です。
各組織に(約)1人はいます
そしてごくごく稀にですが、行政のなかにも起業家精神を持った人がいます。もし見つけたら、その人とのパイプを徹底的に太くしましょう。
僕も農業法人で働いていたとき、長野県庁でそんな人に出会いました。その方が、今一緒に仕事をさせてもらっている長谷川正之さんす。県庁職員(元)でありながら、リスクを恐れず、現場に赴いて活動されてきました。県庁のなかでは超がつく変人でしたが、いまでも周りからの人望は圧倒的です。
あなたの近くの行政でも探してください。必ず一人はいます。変人が!
その人に出会った瞬間に、あなたの農業ビジネスは飛躍します。
-田中良介
この記事を書いた人

- 世界の最新トレンドとマーケティングに精通しており、食品企業の商品開発やマーケティング活動を支援している。自身もかつては食品企業で、苦労しながら商品開発と販売をしていた経験あり。 日本と世界をつなぐ架け橋となり、食品企業のレベル向上に貢献することがミッション。 海外での講演活動にも精力的に取り組む。
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