「地道な努力に尽きるんですね。」「案外そうなんですね。」「やっぱりコツコツやるだけなんですね。」「販路開拓って地味だと分かりました。」
これらは、僕のセミナーに参加してくれた方からよく聞かれる感想です。僕自身はセミナー講師をメインでやっている訳ではないのですが、要請があれば行くこともあります。最近では鹿児島、山口、京都・・・。ちょっと西方面に行くことが増えてきたかな。
セミナーのテーマは、販路開拓や6次産業化が多いです。受講生から出る感想が冒頭で述べたもの。
もう一つよく言われるのが、
「販路開拓や6次産業化の、必殺技はないんですか?」
という類のもの。受講生のなかには、これさえやれば完璧!という答えを求めて来られる方もいます。
すみません、販路開拓の必殺技はございません。ある意味、参加される方をがっかりさせてしまっているのかもしれませんね。
僕がいつも伝えようとしているのは真実だけです。過去に自分がやってきて分かったこと、現在の取り組みで判明した事実をかみ砕いて説明するようにしています。販路開拓も6次産業化も、本気で取り組むと大変な作業です。面倒くさいことばかり。一発大逆転!なんてありえません。だから、地道にコツコツやったもん勝ちなのです。
ただし、どうせコツコツやるのなら、正しい方法でやらないと時間の無駄になります。闇雲に手を出して疲弊してはいけません。だから、何にどのくらい労力をかけるべきか、大きな設計図を伝えるようにしています。
テクニック的なことも少しは公開しますが、それは僅かです。テクニックはあくまでテクニック。その場しのぎにしかなりません。
あと、受講生の方を反応を見ていて、気が付くことがあります。僕が話す内容を、皆さん、多かれ少なかれすでに知っているのです。体系立てて学んだことがなかったとしても、商売を通して経験的に分かっている方が大半です。
だから「あ~、やっぱりそれしかなかったのか。現実から目を逸らしていたかもしれません。これから腹をくくってやります。勇気をもらいました。」ということになります。再認識して帰られるんですよね。
では何をコツコツと地道にやればよいのか、ですが、
商品作り、品質管理、人材教育、ターゲット設定、商品特徴を考える、FCPシート作成、商品PR、顧客の声を聴く、顧客との信頼関係構築、御用聞き、顧客名簿整理、事業プラン作成・・・。
これらはほんの一握りです。もっともっとあります。これらを継続的にやっていく必要があります。一生懸命取り組んでも、通常すぐに売り上げにつながる訳ではありません。だから途中で投げ出す人が多いんですね。逆の言い方をすれば、あなたが継続できれば、それは圧倒的な差別化へとつながります。
すべての取り組みに共通して言えることは、テストと改善が必須だということ。最初から完璧を目指してはいけません。理論と実践が異なることを理解して、まずやってみる、これが大切です。
6次産業化も販路開拓も、一番のポイントは、まず小さく販売してみることです。そこから改善が始まります。繰り返し繰り返し。
– 田中良介
この記事を書いた人

- 世界の最新トレンドとマーケティングに精通しており、食品企業の商品開発やマーケティング活動を支援している。自身もかつては食品企業で、苦労しながら商品開発と販売をしていた経験あり。 日本と世界をつなぐ架け橋となり、食品企業のレベル向上に貢献することがミッション。 海外での講演活動にも精力的に取り組む。
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