このブログでの紹介本は、ビジネスに役立つ視点から選択しています。
小説や詩集などは対象外となります。
今回、紹介する本「人間の生き方」は、著者・安岡正篤氏の講演を中心に編集したものです。ビジネスに関わるあなたにも大いに参考になると思います。
今回から何回か、仮想インタビュアー(女性)との対話形式で紹介します。その女性インタビュアーの名前は、引田美由子さんです。
賢明なあなたならすぐ気付いたでしょう。読み方が「インタビュ―子」であることを・・・(笑)。早速始めます。
美由子さん 安岡正篤さんとはどんな人ですか、知りませんが・・・
私 もう亡くなられていますが、いまでも皆さんと強くつながっていますよ。
美由子さん 何のことかさっぱりわかりません、もったいぶらずに早く教えてください。
私 ごめん。安岡さんは、元号「平成」を考案した人です。ちなみに、「昭和」の元号も安岡さんの発案といわれているんですね。
美由子さん ヘエ~
私 安岡さんは、若いころ「王陽明の研究」で脚光を浴びた陽明学者で、朱子学や仏教、神道などに精通していました。
農村の次代のリーダーを養成する目的で日本農士学校を開校し、各界指導者に大きな影響を与えました。
吉田茂首相をはじめ、歴代の総理の指南役だったとも言われています。
美由子さん 知りませんでした。ところで、この本のどこが「おすすめ」なんですか。
私 リーダーとしての生き方を東洋思想を基軸に縦横に語っていますが、指導者の資質などは全く持ち合わせない浅学の私には、あまり響きませんでした。
でも、あるページを読んでいて、思わず蛍光ペンを引いてしまったんです。
美由子さん ほとんどは読み飛ばしたけど、あるページが心に響いたということですね。そこには何が書いてあったんですか。
私 「思考の三原則」という考え方です。
第一は、何事も目先にとらわれず、できるだけ長い眼で見る。
第二は、なるべく一面にとらわれず、多面的に考察する。
第三は、物事を枝葉末節にとらわれないで、根本的に考える。
美由子さん なるほど、シンプルで基本的な考え方ですね。
私 読んだのは20年ほど前ですが、私はこの考え方を今でも非常に大切にしています。
毎年使う手帳にも書き継いでいて、この「長期的」「多面的」「根本的」に考えることを心がけてきました。私の中小企業診断士としての付加価値と思っています。
美由子さん 以前紹介された「森林の思考・砂漠の思考」にも通ずると思いますが・・・。
私 その通りです。ハウリングしますね。上空から全体的・根本的にとらえる。対面して分析的に細部を見ることと似ていると私も思います。
特に、「多面的に考察する」ことは、いろいろな観点から他と比較することだと考えます。
その意味から、衝撃を受けた本を次回に紹介します。
その本に掲載されている2つの図が私にとっては強烈でした・・・忘れられません。
美由子さん どんな本でしょうか、楽しみです。
この記事を書いた人

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アグリフード(風土)アドバイザー
長野県の農産物統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を創設し中心となって推進。また信州6次産業化推進協議会副事務局長として、地域6次産業化を主導。H28年3月をもって任期満了し、地域創生を支援するアグリフード(風土)アドバイザー業務を開始する。長野県内で幅広いネットワークを持つ。現上田市農政課職員(非常勤嘱託・元長野県農政部職員・中小企業診断士)
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