紹介本シリーズ⑧「図解 実践マーケティング戦略」

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美由子さん 今回は、ようやくマーケティング戦略本の紹介ですネ。
 はい、長い間お待たせしました。少なくても美由子さんには催促されていましたから・・・(笑)

美由子さん どの本ですか、長谷川さんが薦めるのは。
 マーケティング戦略本は世の中に氾濫しています。その中で、中小企業診断士としてコンサルタント業務も行う私が選んだ基準は・・・

基準は3つ

①理論より実践に役立つこと ②使い易いツールであること ③一般的な理論もカバーしていること の3点。その点から、今まで読んだ中で自信を持ってお薦めするのが

「図解 実践マーケティング戦略」佐藤義典著です。
同じ著者の「白いネコは何をくれた?」もいい本です。

NO1の本 

美由子さん 佐藤義典さんって、どんな人ですか。

 ネット情報ですが、コンサルタント会社を経営、米国トップスクールMBA、中小企業診断士、英検一級、ディベートのエキスパート他、多彩な能力の持ち主です。
この本はベストセラーになっていて、実践マーケティング戦略の代表的な本です。

美由子さん エッ、ベストセラーの本を薦めるなんて、長谷川さんらしくないですよ。
今までの紹介本は、入手困難なレアな古本が多かったので、意外です。

 役に立つ本に新旧はないんです。読者2万人の人気メルマガの発行者でもあり、大変勉強になります。

この本の特徴

美由子さん 手もとにあるこの本、見せてください・・・。すごい付箋が貼ってありますね。ウヮー、マーカーや書き込みが凄い。読み込んでいることが一目瞭然です。還暦を過ぎても勉強しているんですね(笑)。

 ・・・(苦笑)。
この本の特徴は、ドラッカーやレビット、コトラーやポーター等の様々な経営学者の理論を踏まえ、使える具体的なツールを提示し、かつ目標設定等の数値化もできることです。

戦略ピラミッドという5つのツールを提示しています。世の中にたくさんある戦略ツールを体系的にまとめたものといっていいでしょう。

美由子さん 長谷川さんがこんなに書き込んでいる意味が何となくわかります。

 その中で基軸となるのは、著者が開発した「戦略BASiCS」というまさしくベーシックとなるツールです。

B(戦場)-A(独自資産)―S(強み・差別化ポイント)―i(語呂合わせ)―C(顧客ターゲット)ーS(売り文句) の5つの要素の関係性と一貫性を考えます。

美由子さん 確かに、私も少しは戦略本を読んでいますが、多くの戦略本は上記の「B・A・S・C・S」を個々に項目だて、解説しています。

 そのとおり!!呼吸が合ってきたね(笑)。
その点、この本は相互関係を吟味し一貫性を求めることが大きく違います。

戦略は各要素の一貫性があって初めて効果を発揮します。
ここからは、豊富な事例で展開するこの本を読んでください。

特に学んだこと

美由子さん わかりました。最後にこの本で特に感じ入ったことは何か教えてください。

 ウーン・・・。私が一つあげるとすれば、「SWOT分析」の使い方ですかね。
企業や組織を分析するとき、一般に使うのは「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4つの軸から評価する手法です。

美由子さん はい、私も以前勤めていた企業研修でやった覚えがあります。
 この分析で、強み・弱みを書き出せと言われると、主観的に考えてしまいます。それが戦略を間違えるもとになります。

一般に「会社が小さい」は弱みと考えがちですが、規模で比較するからです。スピードで比較するなら意思決定の速さで強みとなります。

また、戦場における競合は誰か。競合者が自社より零細なら「相対的に大きい」となり、規模でも強みになります。

自社の資産を強みとして活かせる勝ちやすい戦場を選ぶ」ということです。

美由子さん 以前、長谷川さんに「165㎝の私は背が低いか」と問われ、「低いほうですよ」と答えたらニヤッとされました。
「背が低いかどうか」は、比べる相手(競合者)しだいということなんですね。

 そのとおりです。
最後にひと言。この本で誰もが実践的な戦略を身に着けられるかというと、そう簡単ではありません。

なぜなら、「戦略BASiCS」の一貫性は、各要素間を行ったり来たりして検討しながら作るもので、ある程度時間がかかります。即席ラーメンのようにはいかないのです。

そして、著者があるところでこんな趣旨の事を述べています。

マーケティングとは、お客様の立場になって、競合者より満足してもらうにはどうしたらよいかを泥臭く探っていくこと
私も賛同します。

美由子さん 農業に関わる人たちにも役立ちますか。
私 もちろんです。業種に関係なく、ベーシックなツールなので、極端な話、この一冊を徹底的にマスターすればマーケティングにおいてはほぼ充分です。

美由子さん 有難うございました。早速買って読んでみます。
次の紹介本は何ですか。

次回は・・・

 この本で扱う5つのツールの中に、「マインドフロー」があり、商品をどう認知し興味を持ってもらうか等が書かれています。

そこで、商品の「広告」について、私がふだん読んでいる本を紹介します。楽しい本です。

美由子さん 次回も楽しみです、あまり時間をおかないで紹介してくださいね(笑)。
 任せなさい!

この記事を書いた人

長谷川 正之
アグリフードビジネスアドバイザー

□1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、長男としての責任を感じ故郷・長野県の農林系金融機関に就職。在職中は、融資や資金証券運用業務ほかに携わる一方、企画業務では「中小企業診断士」の資格を活かし経営戦略(経営理念の策定含め)を立案し事業展開を図る。54歳時に、「上司の顔より真理の顔を」という言葉に出会い、「ソロで力量を磨き、パーティーを組んで更に高い目標に挑戦していく!」意識を自覚。思い切って選択定年で退職。
□55歳で一念発起し、政策研究大学院大学政策研究科まちづくりプログラム(修士課程)に学び、ダントツの高齢者ではあったが無事「公共政策修士」を取得。 
□56歳で長野県庁の民間登用試験を受け、任期付職員として採用(課長級:農政部農産物マーケティング室企画幹)。県農畜産物の統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を玉村豊男氏と共に創設し普及。6次産業化推進や「信州ワインバレー構想」策定等にも関わり、任期満了につき退職。
□61歳で上田市農林部農産物マーケティング推進室・専門員に採用。「発酵で輝く上田のまちづくり」を提唱し、民間の「信州上田・発酵の女学校」等の設立を支援。上田市の統一ブランド「信州上田なないろ農産物」を創設し、地産地消を強力に推進。講演では「尊農上位論」を熱く説く。現在、ながの農協非常勤監事も務める。
□地域活動として、地元小学校PTA会長、さらに当時の小学校連続殺傷事件発生に際し地域で自主防衛すべく歴代PTA正副会長会(ビーナス会)を組織し現在会長。「地域の子どもは地域で育てる」を合い言葉に実践中。春・夏休みには、町内児童館で本の読み聞かせを楽しく行っている。
1995年阪神淡路大震災時には、友人の落語家や中学同級生たちといち早く復興支援寄席を開催。以降、高齢者福祉につながればと坂城寄席を継続開催中(現在休演)。地区の自治活動にも積極的に関わり、来年は区長を担う。コロナ禍や自然災害多発のなか、自治会(区会)が自治体(町行政)を構成する確かな「共同体」の仕組みを作りたいと意欲を持つ。
今後、「中小企業診断士」「公共政策修士」の知識・経験を活かし、さらに地域に貢献したいと前を見すえる。紆余曲折の人生のなかで培った多彩な人脈が自らの強み。
□趣味は落語鑑賞。好きな言葉として 「上に立つより前に立つ」 「スピードが感動を呼ぶ!」「笑いで輪(和)来!」「他人の言葉を気にして生きるには人生は短すぎる!」。
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