これが世界の展示会ブースだ

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海外の展示ブース
アヌーガ2017 レポート
~ 食の世界最新トレンドをビジネスへ取り入れる③ ~

世界最大の食の見本市「アヌーガ」で見てきた、海外の展示ブースについてご紹介します。

グローバルでは、どのように商品を並べ、どのようにブースを装飾しているのか。何千というブースをじっくり観察してきました。「海外はやっぱりセンスがいいね」の一言で片づけてはもったいない。力のあるブースに見られた共通する2つの要素をお伝えします。

ここで述べるのは、日本で一般的に推奨されている方法とは異なる内容もあります。あなたを混乱させてしまうかもしれません。単に使える/使えないではなく、どのようにあなたのビジネスに取り入れるか考えながら読んでください。

まず、上の写真をご覧ください。あなたはここからどんな特徴を読み取るでしょうか?(注意:お姉さんが綺麗だから撮ってきたわけではありませんよ!)

ここはスペインパビリオンです。ブースのサイズからして小規模事業者の出展です。まず、とてもシンプルであることが挙げられますよね。なぜシンプルなのでしょうか?

1.PRしたい商品が誰から見ても明確である

机の上がすっきりしています。机の上に載っているのは、一番PRしたいオリーブ商品のみです。試食皿も見えます。まずここに日本のブースとの大きな違いがあります。

海外の展示ブース

日本では、限られたスペースに所せましと陳列します。あらゆる商品ラインナップや試食やパンフなど。さらに、横空間だけでは足りず、雛壇を作り高く積み上げます。とても豪華になります。雛壇形式は、一般的に日本で推奨されているやり方です。

では次に、その他の商品ラインナップがどこに陳列されているか見てください。ブース下部にガラスケースがあり、そこに並んでいますよね。そしてブース背面の棚にも並んでいるのも見えます。

これって、実は出展者にとって勇気のいることなのです。すべての商品を同時に売り込みたいのが出展者の本音。しかしこのスペインブースでは、いさぎよさが見てとれます。一押し商品のみを机の上に並べ、その他はガラスケースや背面棚に配置。

一歩引いた、大人の落ち着きが漂います。裏を返せば、これは一番売り込みたい商品を目立たせる戦略であるとも言えます。バイヤーさんに対する、明確で強烈なメッセージなのです。

2.バイヤーさんとの落ち着いたコミュニケーション空間が確保されている。

もう一度、写真を見てください。バイヤーさんと出展者が机越しに会話をしています。(若干、お姉さんがカメラ目線ですが(笑))

海外の展示ブース

机の上がすっきりしているため、バイヤーさんと面と向かって話ができます。なんだかゆったりと、ゆとりがあるように見えます。

日本式雛壇ブースだとこうはいきません。雛壇の隙間から、バイヤーさんとせわしなく話をすることになります。話がしにくいので、出展者がブースの外に出ていることも多いですよね。海外ではブースの外に出ている人は、ほとんど見かけません。

展示商談会に出展する目的はなんでしょうか?それはバイヤーさんと商談し、長期的な商売につなげていくことです。信頼関係は、全てコミュニケーションから始まります。だから、この海外ブースではコミュニケーションがとりやすい配置となっているといえます。

コミュニケーション空間の確保 ーー これも見逃せないキーワードです。

◆◇

日本の一般的ブースと比べて、良い悪いの議論をしているわけではありませんので、誤解なく。主催者から提供される机やブース設計もあるので、出展者に自由がない場合もあります。

ここで言いたいのは、以下の2点をあなたの展示ブースにどう応用するかです。

① PRしたい商品を、誰から見ても明確にする
② バイヤーさんとの落ち着いたコミュニケーション空間を確保する

参考として、その他の海外ブースの写真も以下に添付しておきます。上で述べたのと、同じような特徴が見てとれます。

世界の展示ブース2
ペルーブース(ハラペーニョなど唐辛子漬け)

海外の展示ブース3
ドイツブース(カラフルな天然配合スパイス)

海外の展示ブース4
フィンランドブース(樺の樹の樹液ドリンク)

海外の展示ブース5
イタリアトスカーナ地方のブース(オリーブオイル)

ぜひあなたのブース装飾やPR手法に取り入れてみてください!

‐ 田中良介

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この記事を書いた人

田中良介
田中良介
食品企業の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。世界の食品トレンドにも精通している。
2015年 新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞
2016年 中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナー認定
2017年 日本食糧新聞社 特派員としての活動も開始
2017年 世界最大の食の見本市「ドイツ・アヌーガ」へプレスとして参加
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