紹介本シリーズ⑪「新・日本のワイン」

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 ブログの100回目で、紹介本シリーズをとりあえず10回やってみるといいました。

まだ、紹介したい本があるので目標を20回にしてもいいですか。付き合ってくれますか。

美由子さん いいですけど、紹介本がそんなにありますか。読み返したりで書くのに時間がかかるのでは。同じトーンでは飽きられますし・・・。続けられますか。

 冷静に気づかってくれてありがとう。たぶん、大丈夫と思います。
さあ、始めましょう。今回はワイン関係本の紹介を予告していました。

思いきって提案

そこで、 どうせなら、長野県産ぶどうのワインを飲みながら話しませんか。

美由子さん エエッ!!ワインを飲みながらですか・・(しばし沈黙)・・でもグラスを傾けながら会話をすれば、新たな目標に向かって気分一新になるかも。
今日は列車で来たので、その提案受けて立ちます(笑)!

 では、私が個人的に安くて美味しいと思っているマンズワイン㈱のスパークリングワイン「龍眼」を飲んでみましょう。
長野県産竜眼100%使用で、千円台で飲めます。では、乾杯!

美由子さん 乾杯! ワー、シュワシュワっていう泡。きりりとした味わいと爽快な口当たり。和食にもあいますね。甲州種と並ぶ、日本古来のブドウ品種「善光寺種」なんですね。

ワインを飲むスタンス

 私はソムリエではありませんし、ワインの知識も薄いです。
ワイン自体のうんちくを語りたいという欲求もありません。自分に合ったワインで満足しているタイプです。

美由子さん ハムレットの「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」にかけて、「読んでから飲むか、飲んでから読むか、それが問題だ」といった人がいます。

 ですから、ワイン自体のことはあなたの周りにいるソムリエに聞いて下さい。私は飲みながら気楽に読んだり聞けばいい、というスタンスです。

私が大切と思うのは、「ワインは農業であり、人がその地と格闘しながらつくるもの」という認識です。

おすすめ本

今、日本ワインの現状はどうなのか、どこで誰がどのようなワインを作っているのか。今後どうなっていくのか、に関心があります。

その欲求に応えてくれる本が、「新・日本のワイン」山本博著です。

美由子さん 私も読んでいます。著者は弁護士で、たくさんの本を書いていて、日本ワイン界の大御所です。

本書の初版は2003年で、その後10年でワイナリーが80軒程度から200軒に増加し、取り巻く環境も大きく変化したことから、2013年に書き直したんですよね。

 全国のワインの造り手がいきいきと登場します。この造り手のワインを飲んでみたいという思いにかられます。

ふだんは、長野県のワインをPRしている身ですが、本に出てくる飲みたいワイン(例えば北海道の十勝ワインや山形県の朝日町ワインなど)を基準に旅先を選択することも喜びですね。

中でも興味を持ったワイン

美由子さん 私がこの本で興味を持ったのは、宮崎県の都農(つの)ワインです。
土質は火山灰土だし、年間降水量が3千ミリという多雨で一般的には条件不利地域。

その地で造り手が格闘し、世界的にも注目されるワイナリーになった経過が紹介されていて、飲んでみたくなり注文しました。楽しみです。

 全国の各地で、熱い思いの造り手によりワインづくりが始まっています。
ワイン産業は6次産業であり、多様な産業と結びつく可能性があります。
地域をリードする産業に育ってほしいと思っています。

美由子さん ワインの消費をリードしているのは女性ですから、女性が6次産業化、地域活性化を牽引するということですね。
最後に一言お願いします。

我が家のテーブルワイン

 著者がこの本の最後にこんな趣旨のことを書いています。
「自分が探し出し、自分の家でいつも飲み他人に誇りにできるワイン。決して高いものでなくていい。素敵なものを探し出すのがワインの喜びなのです。」

じつはこのわが家のテーブルワインは、何を隠そう今飲んでいる「竜眼」です。
美由子さん そうまとめるために、はじめにワインを飲もうと提案したんですね。うまく着地しました(笑)。あら、もう2人で半分空けちゃった。どうしますか。

 少々酔いのせいか、良い気分になってきました(笑)。ワイン関連でもう一冊紹介したい気分です。

美由子さん いいですよ。こうなったらもう少し付き合いますね。チーズやハムもあることだし。

次回の紹介本

 ありがとう。ならば、次の一冊は、長野県が平成25年に打ち出した「信州ワインバレー構想」のもとになった本を紹介します。私もその構想づくりに関わった身ですから。

ワイン産業は農業であり、6次産業であり、観光他の多様な産業とつながる中核的な存在す。その思いを熱く語った本です。あなたには誰が書いた本かわかりますか。

美由子さん 長野県のワインを愛する人ならわかりますよ。
 では、その著者が経営するワイナリーの「シャルドネ」を次に開け、改めて乾杯しましょう。我が家では、ハレの日に家族で飲むワインです。

美由子さん ラッキー。では飲ませてもらいます。もったいぶって、感想は次回でいいですか(笑)。

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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