このひと言・コーナー②『上司の顔より真理の顔を』

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私が32年間務めた組織を定年前に辞める時、勇気を与えてくれた言葉です。

53歳になった頃の朝、朝刊を広げて目に飛び込んできたこの大きな11文字。
サブフレーズも強烈でした・・・「辞表も出せる会社員に」。
哲学者・梅原猛氏のインタビュー記事の見出しです。

彼は言います。
「ビジネスマンは会社を辞める勇気を持て、異端児の心を忘れるな」
「創造的な仕事をするには、普段から疑いの目を持ち、ある仮説を思いついたら徹底的に調べればいい。前例や慣習、常識にとらわれることなく、大胆な仮説を立て、検証する姿勢が大切」

「上司の考えと対立すると、組織の中で孤独になり冷や飯を食いかねない。それに耐える力を持たねばならない」
「上司の顔より真理の顔を見たほうがいい。場合によっては会社を辞める覚悟や勇気も必要」

この言葉を目にした途端、悶々としていた私は視界がクリアーになった気がしました。

今、この国は未曽有の混乱に陥っていますが、「上司の顔より真理の顔を見たほうがいい」のことばが深い意味を持つと思います。

梅原氏は最後にこう続けます・・・
「異端児がいなくなった会社は、同じ顔をした社員ばかりになり、その会社は必ずどこかで行き詰まる」

行き詰るのは会社ばかりでなく国も同じ、ということを今誰もが実感しているでしょう。

 


※ 「このひと言・コーナー」:私が今までに影響を受けた、または話して反響があったひと事を発信しています。あなたの気分転換や話のアクセントとして参考になれば・・・。

※ 過去のブログ記事はマーケティング本形式の「農業の売れる仕組みづくり」
https://agri-marketing.jp/masayuki-hasegawa-book-summary/
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この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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