5月2日に韓国ソウルで開催された「Global Food Trend & Tech Conference 2018」(Kotra主催)で、日本のコンビニ食品トレンドについて講演してきました。参加者は600人以上!大きな会場が超満員でした。
普段の講演では、あまり緊張することはないのですが、今回は初めての英語スピーチだったので、さすがに心臓がバクバクしてしましました。
カンファレンスのテーマは「Disruptive Food Technology(革新的な食品テクノロジー)」。僕以外にも、アメリカ、オランダ、アイルランド、ドイツ、中国、韓国など、計9名の食品産業の専門家が話しました。世界トレンド、植物性プロテイン、クリーンミート、3Dプリンタを使った食品加工、また各国の食品産業など・・・、僕からしたらよだれが出るような、世界最先端の興味深いトピックがずらり。
講演ではヘッドマイクを使い話します。講演台はありません。だからカンペは見られません!これはなかなかのチャレンジだ~。こんな感じ↓
壇上から「アンニョンハセヨ!」と言ってみたら、600人が口をそろえて「アンニョンハセヨ!」と返してくれました。おー感激。これで一気に緊張がほぐれ、会場と一体感が!日本に行ったことがあるか聞いてみると、6~7割が挙手。フムフム。
講演後は、ラウンドテーブルQ&Aセッション。講演者が数人ずつ壇上にあがり、会場からの質問に答えます。もちろん英語でのやりとりです。「厳しい質問せんといてくれー!」という僕の心の叫びに反して、突っ込んだ質問が? 。韓国の人たちは、日本の食品事情にかなり関心を持っているようで、すさまじい熱気でした。(なんとかすべて回答できました。ホッ。)
これら講演やQ&Aセッションを通して、気が付いたことがあります。
それは壇上から見ていて、誰一人として寝ている人がいなかったということ。600人もいると、通常ウトウトしている人がいるもんです。でもざっと見渡したところ、みな集中力を切らさず、必死にメモを取りながら聞いてくれています。
あなたはなぜだと思いますか?
その一番の理由は、カンファレンスへの参加費用だと僕は考えています。参加者はみな、それなりの金額を払って学びにきているのです。
海外から参加している人は、さらに旅費がプラスです。元を取るためにも、みな真剣勝負。講演側としても、必然的に気合が入ります。
一方で、某自治体の参加費無料セミナーの場合、ウトウトしている人が結構います。目がお釈迦様のように半眼になっています。おそらく修行中なんだと思いますが(笑)。壇上からは非常によく見えてしまうんですよね、これ・・・。
世の中には、なんでも無料でサービスを受けようとする人がいます。情報も無料で得られるものだと思っている人もいます。心情としては分かります。
しかし自腹を切ることによって、あなたの(無)意識レベルは大きく変わってきます。同じことを学んだとしても、より多くのことを吸収できるようになります。僅かなチャンスが見えるようになります。そして当然ながらその後のあなたの実行動にも、多大な影響を与えます。
残念ながら多くの人は、その本質に気が付いていないようです。ほんの僅かな投資もためらい、無料サービスで得した気になっています。実際はそれで損をしているのです。
自腹を切る ―― これは自分を成長させるため、自分のビジネスを加速させるための、パワフルな秘訣。韓国で講演しながら、そんなことを思いました。
– 田中良介
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この記事を書いた人

- 世界の最新トレンドとマーケティングに精通しており、食品企業の商品開発やマーケティング活動を支援している。自身もかつては食品企業で、苦労しながら商品開発と販売をしていた経験あり。 日本と世界をつなぐ架け橋となり、食品企業のレベル向上に貢献することがミッション。 海外での講演活動にも精力的に取り組む。
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