恐ろしいほどの世界のスピード

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先日、韓国で開催されたグローバルカンファレンス(2018 Global Food Trend & Tech Conference)に参加したとき、食品産業に関わる、さまざまな国の方とお話しする機会を持てました。

そこで感じたこと。
それは恐ろしさ。

世界は、前に前に前に進んでいました。もの凄いスピードです。参加者のなかには、英語があまりできない人もいましたが、それでも、世界の情報を積極的に取りに行っていました。新しいトレンド、技術、アイデア、市場機会・・・。

そして、日本市場への参入チャンスを伺っている企業にも多く出会いました。すでに進められている具体的なプロジェクトもいくつか耳にしました。海外企業にとって、日本はやはり魅力的な市場に映っているようです。

彼らは、積極的に外の情報を取りに行き、学び(盗み?)、応用し、レベルをどんどん上げています。

日本人の多くは、日本の食品がもっとも安全で、品質が高く、信頼できると思っています。しかし外国企業の商品や技術などいろいろ見てきて言えることは、海外の方が優れていることが多くあるということ。技術、品質管理、透明性、またマーケティング手法など、あらゆる分野においてです。信頼性も海外の方があるかもしれません。

知れば知るほど、「決してメイドインジャパンの食品がNo.1というわけではない」ことが見えてきます。日に日にその状況が進行しています。だから恐ろしさを感じたのです。

たとえば、以前の記事でも紹介した、アメリカ企業が開発した植物性のハンバーガー用パテ。栄養素や味わいなど、徹底的にこだわった商品です。つい先日読んだニュース(海外のコンテンツ)では、彼らの商品の海外進出が決まったとのこと。遅かれ早かれ、日本にもやってきます。

今回のカンファレンスでも、どの植物性食品が、どのターゲットに響くのか、リサーチ結果を明快に述べている専門家がいました。とても説得力がありました。この考え方も、マーケティングという形で、いずれ日本に入ってくることでしょう。私たちはそれに備えなければなりません。

地産地消 VS. グローバル化

「地産地消」は、6次産業化を進める上でのキーワードの一つです。地域と消費者を密接につなげる素晴らしい概念です。あなたもこれを意識して、地域商品を開発しているかもしれませんね。しかし同時に、事業者をマヒさせる危険な要素が含まれていることを知っておかなければなりません。

地産地消には「謎の居心地のよさ」があり、それが行き過ぎると外の世界が見えなくなるからです。自分の周りだけを見ていればそれでOK、という許可を与えてもらっているように勘違いしている事業者さんもいます。

あなたの商品はなぜ優れていると言えるのでしょうか?
自分がそう思うから?身近な人がそう言ってくれたから?

自分の地域や商品を見ているだけでは、それが優れていると断言できるはずがありませんよね。

海外を含む他地域との違いを知ってはじめて、自社商品の優れているところ、逆に劣っているところが見えてきます。新しい商品アイデアや技術も得られます。そして何よりも、危機感が醸成されます。

場合によっては、あなたの商品に輸入原料も使うほうが、良いという判断になるかもしれません。あなたの商品は、海外の消費者により喜んでもらえる可能性があることが見えてくるかもしれません。

外の世界を見て、自分の立ち位置を理解する。そのうえで、地産地消を進めましょう。

「井の中の蛙の地産地消」

あなたは、この状態に陥ってはいけませんか?
ある日突然、圧倒的ば競合商品が外からやってきて、そこで初めて気が付いても、もう遅いのです。

– 田中良介

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この記事を書いた人

田中良介
田中良介
食品企業の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。世界の食品トレンドにも精通している。
2015年 新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞
2016年 中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナー認定
2017年 日本食糧新聞社 特派員としての活動も開始
2017年 世界最大の食の見本市「ドイツ・アヌーガ」へプレスとして参加
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