境界線が曖昧になってきている!

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中食

先日、海外で講演する準備をしていたときのこと。日に日に伸びている国内の中食市場を、自分なりにリサーチしていました。実は、詳しく見れば見るほど、混乱してしまいました。

何に混乱したと思いますか?

一部のメルマガ会員さんには、タイムリーにその時のことをお伝えしていますが、今日はもう少しこの件を突っ込んで書きたいと思います。

中食とはお惣菜、お弁当、冷食などを言います。出来合いを買ってきて家で食べることです。しかし一概にそうとも言えない事実が見えてきたのです。

たとえば、すべての材料やスパイスが入ったカレーセット。肉だけは自分で加えて、簡単に調理できます。これは中食ですが、同時に内食とも言えます。

英語では、Ready to eat (すぐ食べられる状態)、Ready to heat(温めればすぐに食べられる状態)、Ready to cook(簡単に調理できる状態)などと表現します。要するに、中食には様々な選択肢があるということです。

また最近、東京丸の内にできたイータリーというお店。ここでは本格イタリアンのお惣菜を買って、店内ですぐ食べられます。これは中食でもあり外食です。またレストランで美味しかった食材については、その場ですぐに購入することができます。外食から中食(内食)への誘導です。

一般的に食品市場は「内食」、「中食」、「外食」の3つの括りで語られます。しかしリサーチしていて分かったのは、どうやら、たった3つで語れるほど、市場や顧客ニーズはシンプルではなくなってきているということ。

あなたは商品開発にも取り組んでいると思いますが、世間一般的に言われている枠や境界線や食品カテゴリーに囚われてはいけません。これは誰かが勝手に決めた固定概念だからです。そしてその境界線は、絶えず動いています。

斬新な商品やサービスは、境界線を無視したことにより生まれます。

内食、中食、外食だけではありません。食品カテゴリーの境界線もあいまいになってきていると感じます。たとえば乳製品であると同時にスポーツドリンクといったコンセプトの商品も出てきています。(これは海外で見かけた商品)

和と洋の境界線も曖昧になってきています。コンビニの和テイストスイーツを見てみると面白いですよ。和と洋が見事にブレンドされています。

またアスリート向けに売られていた食品が、今ではアクティブシニア向けに売られています。プロテイン食品などです。これはターゲティング枠を再定義した例です。

このような傾向は、日本だけでなく世界的に見られます。先日ドイツで会ったマーケットリサーチ企業担当者が、「近年、食品分類がしにくくなってきている」と嘆いていました。

では食品開発をするにあたって、あなたが意識すべきことは何でしょうか?どの境界線を超えればよいのでしょうか?何と何を掛け合わせると斬新は商品が生まれるのでしょうか?

残念ながら、その一般解はありません。なぜならあなたがターゲットとしているお客さんによって異なるからです。言い換えれば、あなたのお客さんのみが答えを知っています。

中食と内食の境界線が曖昧になってきているのは、晩御飯を手抜きで、出来合いばかりで済ませていたら、罪悪感が生まれるからかもしれません。少しくらいは自分で調理したい欲求があるからだということも考えられます。(僕が調査した限り、実際そういうニーズが見られます。これについてはまた後日書きます。)

だからお客さんの意見やフィードバックを聞くことが大切なのです。お客さんの生活スタイル、ニーズ、欲求、悩みなどを知りましょう。聞きましょう。あなたが考えていた既存のカテゴリーや境界線が、すでに役に立たないことが分かるはずです。

– 田中良介

この記事を書いた人

田中良介
田中良介
アグリマーケティング株式会社 代表取締役

食品企業の販路拡大や6次産業化を支援。産地に軸足を置き、現場視点でのサポートが特徴。また6次化を推進する自治体への支援にも注力している。プロモーション漫画の制作や、記事・コンテンツ制作への評価も高い。
自らも一農業者として、6次産業化を地を這いつくばりながら進めた経験あり。
2015年 新潟市主催(日本食糧新聞社運営)の6次化大賞グランプリを受賞
2016年 中央サポートセンター(全国版)の6次産業化プランナー認定
2017年 日本食糧新聞社 特派員としての活動も開始
2017年 世界最大の食の見本市「ドイツ・アヌーガ」へプレスとして参加
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