他者と死者とで紡ぐ農村文化!

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最近、中島岳志さん(東京工業大学教授・近代政治思想史)の話を聴く機会がありました。
演題は「死者の立憲主義」で、大きな示唆を得ました。

中島さんの話しを勝手に思いつくままフレーズ的に記すとこうです。

立憲主義とは「政府の統治は憲法に立脚する」もの。その憲法とは、国民が国家権力を縛っているもので、その国民には、死者(過去の国民)も含まれる

政府は、現在の国民から民主的に選挙で選ばれたから何をやってもいいとはならない。死者の声にも謙虚に耳を傾けること、それが保守の立場。(関心があれば著書「保守と立憲」を読んでください)

話しの中身には入らず、私が特に感じたことばを記します。
死者の声に耳を傾けてみる」というフレーズです。

最近、大豆生産者たちとの飲み会で、ある一人の生産者が話したこととハウリングしたのです。(ブログ7.31『「農業は文化」と実感するとき』に書いた大豆生産者5人ですhttps://agri-marketing.jp/2018/07/31/post-8509/

その話しとは・・・
一緒にやった無言館でのイベントは、色々な方たちとつながらないと実現できない。「横とつながる楽しさ」を実感したことが財産!

市役所も含むネットワークで色々な他者と出会い、一人の農業者ではできない体験をした喜びを楽しく話してくれました。

そこで、私が付け足して思ったのです・・・
イベントのメインテーマ“塩田平の田園風景を紡ぐ”とは、横糸の他者と縦糸の死者も加わって紡いでいることに思い至るべきではないか。

どうしたらこの地域の豊かな文化や風景を形成し維持できるのか。
それは、この地の現在の農業生産者たちが、私たち他者とともに、先祖からの「死者の声に耳を傾けてみる」ことから答えが導かれると思うのです。

そこでのキーワードは、間違いなく飲みながら話してくれた彼の「皆さんと一緒にやれて楽しい」ということばです。楽しいから続けられる。

最後に、彼はこんなことばを発しました。
「今言ったことを、知っている大きな農業生産法人社長に話したら、『うらやましい』といわれたんだ」

その日焼けし、さらに少し赤みを帯びた笑顔はいつにもまして誇らしげでした。
それは間違いなく、この地の死者ともつながっている喜びの顔でした!


※ 過去のブログ記事はマーケティング本形式の「農業の売れる仕組みづくり」
https://agri-marketing.jp/masayuki-hasegawa-book-summary/
をクリックしてお読みください。お待ちしています!:lol:

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川 正之
アグリフード(風土)アドバイザー

長野県の農産物統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を創設し中心となって推進。また信州6次産業化推進協議会副事務局長として、地域6次産業化を主導。H28年3月をもって任期満了し、地域創生を支援するアグリフード(風土)アドバイザー業務を開始する。長野県内で幅広いネットワークを持つ。現上田市農政課職員(非常勤嘱託・元長野県農政部職員・中小企業診断士)
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