喧嘩した相手と飲む

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5月16日付「ふっかけられた喧嘩のゆくえ」で書いた相手と5カ月ぶりに会い、飲みました。(ブログ参照 8.5.16「ふっかけられた喧嘩のゆくえ」)

ブログでは、上田に来た時に合う約束をしたと記しましたが、ようやくその時が来ました。
彼とは、5月のイベント時に行われたパネルディスカッションで、司会(私)と聴衆者(彼)として出会ったのです。

司会の私を名指しして質問し、回答したら「違う!」と言い放った顛末はブログ参照のこと。改めて会うと、何か特別な間柄のように感じました。やはり、緊張感漂う場・時間を共有した仲間との思いが浮かんだのです。

ただ、改めて話してみて、私とは多くの点で意見が違うと思いました。彼は酒造会社の経営において規模の利益を追求することは、生き延びるには不可欠との主張です。

自ら立ち上げた広告会社が関与するには、一定の会社規模が必要だからでしょう。でも、私は違う道もあると思っています。

固定費を膨らませて規模をことさら追うことは危険であり、設定したターゲットの(心理的)変化に気づかず、人口減少の中で売れなくなる事例を多く見ています。

自分が納得いく仕事をし、それを理解してくれる(応援してくれる)人達と出会い等身大で一緒に歩んでいく、そこそこに売れていく道。

今の世の中に特段注目されなくても、歴史という時間軸の中で「こだわり」を持って少しずつ進む漸進的な酒屋があってもいいと思うのです。

ふだん、あなたもフェイスブック等では仲間同士でイイネをしあい、安心してつきあっている場があると思います。

しかし、こんなに違う人と酒を飲んで話す機会は田舎ではめったにありません。これも、共通の友人である酒造会社社長がいるからで、クッション材の役割を果たしてくれてありがたい存在です。

そして、意見の違う人達と飲む機会は貴重です。緊張感と共に意見を言い合い、絶えず予定調和で終わらない。

私のブログにたびたび出てくるハンナ・アーレントの言う「思考の欠如した凡庸な男」にならないために、色々な意見を戦わせ、自ら考えを鍛える必要があると思います。

彼は私にとって疲れるけれど必要な存在といえます。
ただし、会うのは3ヶ月に一度くらいでいいですが・・・(笑)。


※ 過去のブログ記事はマーケティング本形式の「農業の売れる仕組みづくり」
https://agri-marketing.jp/masayuki-hasegawa-book-summary/
をクリックしてお読みください。お待ちしています!:lol:

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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