6次産業化商品ってどこでわかるの?

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行政は、農産物の付加価値アップによる農業生産者の所得向上を目指して、「6次産業化」を推進してきました。

成果はあったと思います。
しかし、力のある農業事業者が自ら二次(加工)・三次(直売)を行う事例がモデル化しており、地域で一次・二次・三次の多様な事業者がつながり、地域経済に貢献する事例はそれほど多くはありません。

そして、商品パッケージに「一次・二次・三次の事業者が関わり開発した地域6次産業化商品」ということがうたってなく、消費者にはわからないのです。

わかれば、応援したくなりなります。「ふるさと納税」と同じ心理で地域を応援する気持ちです。

そんな中、6次産業化の商品開発と関連事業者のまとめ役を担う松本大学の事例は参考になると思い、あなたに紹介します。(以前、私のブログでふれていますが・・・7.2.10 「祝!大賞」)。

松本大学人間健康学部健康栄養学科准教授・矢内和博さん中心に手掛ける「信州アルクマ」食品シリーズは、大ヒットの「信州アルクマそば」からスタートし、クッキー、バウムクーヘン、揚げそばへとアイテムを広げています。そのパッケージの記載に注目してください。

表面には、「信州産焙煎そば粉100%」「長野県産小麦粉100%」「おいしい信州ふーど(風土)」、「アルクマキャラクター」「しあわせ信州マーク」が記載。信州の原材料を使っていること、県とのつながりを表示し、信頼感をアピールしています。

裏面は、6次産業化商品をアピールするため、一次の生産者・㈲斉藤農園、二次の加工業者・信陽食品㈱、三次の販売関係事業者・(有)あづみ野食品の各マークを三角形でつなげ、その中に開発・まとめ役の松本大学矢内研究室、を位置付けています。
協力は、駅での販売を含めJR東日本長野支社。

この商品が、これらの企業のつながりで生まれたことがわかり、責任も一体的にもつということをアピールしています(写真の「わさび味」は現在「七味唐辛子味」に変更。絶えずお客様の声を反映させています)。

地域6次産業化商品ということが、手に取る消費者に明確に伝わると思います。
地域の大学が地域の6次産業化をコーディネートしているのです。

そして、矢内先生のところには、ひきもきらずいろいろな商品開発の話が持ち込まれていますが、それにはわけがあります。

「我々が目指す地域貢献」として矢内研究室が掲げている①~⑥の中の⑥の一言です!(映像の最後に赤く書かれている言葉は・・・写真では判読しがたいですね、すいません)

⑥ 最後まで関わる  です。 
この姿勢なら、頼みたくなりますネ!

そして、この「最後まで関わる」姿勢は、彼の人生経験が影響していると私は思っています。彼の大学で研究する前の経歴は、静岡県のわさび加工会社に勤めていたとのこと。

責任を持って商品開発をする姿勢はその時醸成されたのでしょう。彼には企業とうまく連携していく土壌があったのです・・・。


※ 過去のブログ記事はマーケティング本形式の「農業の売れる仕組みづくり」
https://agri-marketing.jp/masayuki-hasegawa-book-summary/
をクリックしてお読みください。お待ちしています!:lol:

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川 正之
アグリフード(風土)アドバイザー

長野県の農産物統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を創設し中心となって推進。また信州6次産業化推進協議会副事務局長として、地域6次産業化を主導。H28年3月をもって任期満了し、地域創生を支援するアグリフード(風土)アドバイザー業務を開始する。長野県内で幅広いネットワークを持つ。現上田市農政課職員(非常勤嘱託・元長野県農政部職員・中小企業診断士)
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