「因数分解」で深まる絆!

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2回続けて、「ワイン・チーズ・漬物の会」の話をしました。 続けて、最後にもう一つあなたに伝えたい話をします。

それは、今回のメインである漬物製造業の宮城恵美子さんが会の最後で発した「あるキーワード」 の話。
参加者は、ふだん思いつかないこのキーワードにナルホドと大いに納得し、次回また会いましょうとなったのです。

7人の参加者は、私以外ほとんど初めてなので、まずはお互いの自己紹介から。簡単に記すと・・・

・恵美子さんは、県内出身で東京の理科系大学に進学し、某大手食品会社に就職。その後今の会社社長と結婚。漬物普及に情熱を傾ける。

・写真家は、北海道出身で新潟県の大学に進学、写真家を志す。奥様と出会い住所を移しつつ全国的に活躍。上田市に落ち着く(奥様は元保育士)。

・女性イラストレーターは、上田市出身で東京の大学に進学。縁あってイラストレーターに。東京で活躍するも子育て等を考え再び上田に帰郷。

・食事処の女将は福島県会津出身。江戸浮世絵収集家でもあり造詣が深く、海外とのつながりも。被災で長野県に移住し、何カ所かを経て上田市に。

・地元農協職員は、地元出身で農協に勤め、今年から市役所に出向。

・私は、農協機関に永らく勤め、選択定年で辞め、東京の大学院に行き、修士取得。その後、県庁に入り任期満了。今は上田市役所に勤務。

特段、お互い人生においてクロスすることもなく、年齢も職業も異なり共通する脈絡はありません。

「ワインとチーズと漬物」を楽しみながら、お互い普段聞けない異なる分野の話を興味深く聴き合い、尋ね合っているうちに時間が終了。

私は会を締める言葉をちょうど思いつきました。

「2時間半経ちました。そろそろ時間です。大変楽しく盛り上がりました。私はみなさんの話を聴いていてある共通性に気づきました。

それは、『変化を好む』ということです。色々な見方を求めて、違う人たちと積極的にコミュニケートすることが共通しています。」

確かに皆さん、居住場所を変え、職場を変え、変化することを人生の中に取り込んでいます。

そういえば、農協職員も自己紹介で「駅前でストリートミュージシャンぽいことをしていたことがあり、現在は地元楽団の団長をしています」と。サックスを吹く彼は確かに変化を好んでいます。

その時、恵美子さんが私の話に加わってきました。
「今の長谷川さんの話は、数学好きな私の表現でいうと、7人の異なる人生について『因数分解して共通項を探し括る』ことと言えますね」

聞いているみんなは、ハタッと感じ、その通りとうなずきました。
ab+3a+ac+adという個人のつながりは、aという共通項を見つけられれば a(b+3+c+d)となります。

aいう共通の場(コミュニティ)の中で、(b+3+c+d)というそれぞれの個性が活き、尊重しあうというイメージが浮かびます。カッコ()の中の人たちに格差や差別はありません。「みんな違っていい、違うからこそ素敵」なのです。

今回の皆さんのaは、「変化を好む」です。個人で変わり者でもぜんぜんOKですネ(笑)。

「自助努力」や「自己責任」という共通項でもって、多くの人々を括りコミュニティを形成できるでしょうか。
一部の「強者・排除の論理」であることがよくわかります。それは括られない人たちを差別し、結果の格差を常態化する危険性があると私は感じます。

こんな深いやり取りができたことは、7人の会話が「ワイン・チーズ・漬物で発酵した証(あかし)」と言えないでしょうか。

食中酒のワインと発酵食の組合せは、集う人たちの因数をほろ酔いで分解し、共通項を見つけるにはもってこいと思います。

皆さん、心に変化を感じ、足取り軽く帰られたと確信します。

この記事を書いた人

長谷川 正之
アグリフードビジネスアドバイザー

□1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、長男としての責任を感じ故郷・長野県の農林系金融機関に就職。在職中は、融資や資金証券運用業務ほかに携わる一方、企画業務では「中小企業診断士」の資格を活かし経営戦略(経営理念の策定含め)を立案し事業展開を図る。54歳時に、「上司の顔より真理の顔を」という言葉に出会い、「ソロで力量を磨き、パーティーを組んで更に高い目標に挑戦していく!」意識を自覚。思い切って選択定年で退職。
□55歳で一念発起し、政策研究大学院大学政策研究科まちづくりプログラム(修士課程)に学び、ダントツの高齢者ではあったが無事「公共政策修士」を取得。 
□56歳で長野県庁の民間登用試験を受け、任期付職員として採用(課長級:農政部農産物マーケティング室企画幹)。県農畜産物の統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を玉村豊男氏と共に創設し普及。6次産業化推進や「信州ワインバレー構想」策定等にも関わり、任期満了につき退職。
□61歳で上田市農林部農産物マーケティング推進室・専門員に採用。「発酵で輝く上田のまちづくり」を提唱し、民間の「信州上田・発酵の女学校」等の設立を支援。上田市の統一ブランド「信州上田なないろ農産物」を創設し、地産地消を強力に推進。講演では「尊農上位論」を熱く説く。現在、ながの農協非常勤監事も務める。
□地域活動として、地元小学校PTA会長、さらに当時の小学校連続殺傷事件発生に際し地域で自主防衛すべく歴代PTA正副会長会(ビーナス会)を組織し現在会長。「地域の子どもは地域で育てる」を合い言葉に実践中。春・夏休みには、町内児童館で本の読み聞かせを楽しく行っている。
1995年阪神淡路大震災時には、友人の落語家や中学同級生たちといち早く復興支援寄席を開催。以降、高齢者福祉につながればと坂城寄席を継続開催中(現在休演)。地区の自治活動にも積極的に関わり、来年は区長を担う。コロナ禍や自然災害多発のなか、自治会(区会)が自治体(町行政)を構成する確かな「共同体」の仕組みを作りたいと意欲を持つ。
今後、「中小企業診断士」「公共政策修士」の知識・経験を活かし、さらに地域に貢献したいと前を見すえる。紆余曲折の人生のなかで培った多彩な人脈が自らの強み。
□趣味は落語鑑賞。好きな言葉として 「上に立つより前に立つ」 「スピードが感動を呼ぶ!」「笑いで輪(和)来!」「他人の言葉を気にして生きるには人生は短すぎる!」。
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