最近、市内の小学校で、「上田市の農産物の魅力」というテーマで45分授業をしました。
100人を超える生徒にパワーポイントで行いましたが、その感想について記します。
マーケティングを手掛ける者は、必ず「扱う対象者」の情報を収集します。市場調査ですね。
そして、把握した特性を仮説として設定し、目標達成に向け効果的な手段を講じアプローチします。途中で検証しつつ、修正を加えていく、いわゆるPDCAサイクルで進めます。
今回の小学5年生への授業でも、時間はありませんでしたが、一応はこの流れにのっとって取り組み(主に担任の先生へのヒアリングによる情報収集でしたが)、授業後の生徒たちの感想をもらいました。
ほぼ全員の感想は、いたって好評。項目的に多かったのは・・・
〇上田市の気候が果実等の栽培に適していることに驚いた。
〇合併していろいろな農産物があるといえるようになったこと。
〇小学校の標高が、東京タワーより高いこと。
〇ワイン用ブドウの産地とは知らなかった。
〇うえだみどり大根がテレビの「青空レストラン」で取り上げられてすごいと思った。など
そして、私が基本的に仕掛けた「楽しい授業」=クイズ出題による進め方に、ほとんどの生徒が面白かったと書いてくれました。クイズ7つに、なぞなぞ2つ、すべて自作です。
良かったと安堵しつつ、感想文を読み終えようとした最後の生徒の文中に、私にとっては「ドキッとした言い回し」があり、何とも言えない嬉しい気持ちになりました。
それは・・・
『長谷川さんへ 今日はありがとうございました!
長谷川さんはとても子どものことをわかっていますね。私は話を聞いてメモをとることがニガテです。
なのでたいてい「あ~ぁ」ってなったりするのですが、今日はクイズが入っていたりしてとても楽しく学習することができ、ほぼメモもとることができました。
上田は日本のトップクラスの栽培地なんですね!なんか「うれしい」。
長谷川さん、これからも上田の良さを広めていってください。』
私は、子どもから「子どものことをわかっている」と言われたのは初めてで、マーケティングに携わる者として素直に嬉しいです。
実は、私は地元小学校の元PTA会長として、今も小学校の読書週間で生徒に本の読み聞かせをしています。いかに喜んでもらうか真剣に考えつつ、ウケれば単純に嬉しい。
この5年生女子は、それらを含めて的確に評価してくれたような気がして、嬉しさが倍加したのです。
大人にはシャレをいってもクイズを出してもあまり受けず、しかしこんな言い訳を自分に言い聞かせてめげずに続けていましたが、これを機に卒業します。
未来を背負って立つ若い者に支持されていれば充分ですから(笑)。
この際、自分に言い聞かせていた自虐の言い訳をあなたにこっそりと白状します。笑わないでください。
それは・・・「クイズは受けなくても悔いず」。
この記事を書いた人

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長谷川戦略マーケティング研究所所長
1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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