ここ2か月ほどの国内のリーダーたちを見ていて、2年半前(2017年8月24日付)に書いた私のブログを見てくれていなかったと残念に思う(当たり前ですが・・・笑)。
以下、独り言としてあなたに聞いてほしい。
2年半前に書いた内容は、D・カーネギー著「道は開ける」の紹介。私にとって、この本の要諦(最も大切なところ)はズバリ「最悪を想定し攻める!」
大学受験にあたり、この本を参考に「取り組む公式」を紹介している。
1.起こりうる最悪の事態を想定する。
2.それを受け入れる覚悟をする。
3.それから、落ち着いて少しでも好転させるよう努力する。
そこで、受験生に具体的なアクションを助言する。
ア 最悪の事態の想定
「不合格体験記」を想定して書き、どうして落ちたか疑似体験させる。
暇さえあったらケータイをいじくっていた。部屋ではパソコン・ゲームに明け暮れ、苦しいからと逃げていた。そして不合格になった、という最悪の予想。不合格の原因は何か、自分で想定し考える。
イ 受け入れる覚悟をする
では、落ちたらどうするか。例えば・・・ 今は、選ばなければ誰でも大学生になれる時代。
何のために大学に行くのか。親の金で受験し、学費も少なからず親が負担。親の人生を中途半端に使っては申しわけない。
高卒後は労働することが基本ではないか。一旦社会で働いてから、どうしても学びたいことを見出そうと覚悟する。
ウ 落ち着いて、少しでも好転させるよう努力する
今度は、自分のあるべき姿として、想定して「合格体験記」を書く。そこでは、Plan→Do→Check→Action を紙に書いて、合格への道筋を見出す。
そして、この問題への対応の仕方は、あらゆる問題解決にも応用できる。
以上、2年半前に書いたことだが、これを今の日本を取り巻く危機「新型コロナウイルス問題」の解決にも応用できるか、政府の立場になってアバウトに考えてみる。
ア 最悪の事態の想定
はじめて遭遇することならば、多くの人は類似事例を参考にする。過去のペストの事例もあるが、まさに先行して起こった中国・武漢の蔓延と封鎖というシーン。あの時点でなら「武漢で起こっていることが最悪の程度」と考える。
そして、武漢(1100万人)と東京(1,400万人)の人口はおおよそ同程度なので、最悪の事態は「東京で武漢なみに蔓延し封鎖」となろう。
イ 受け入れる覚悟をする
ワクチンのない未知の目に見えないウイルスなので、最悪を想定し逃げたいが覚悟する。
ウ 落ち着いて、少しでも好転させるよう努力する
この首都圏の災禍対策は、準備されている(であろう)首都直下型地震(政府の想定発生確率「30年以内に70%」)対策を参考にする(対策が進んでいなければ話にならないが)。
政府は組織横断的に(新進気鋭から実績のある)専門家を集めプロジェクトチームを作り、PDCAサイクルを想定しつつ対応策を検討、など。
私がこんな低レベルの考えでもここで書きたくなるのは、国民が政府・与党の後手後手の対応に怒っているからである(私の妻も大変怒っている)。
そして、この未知なる事態への対応で一番重要なのは「最悪の事態の想定」である。最悪を忖度なく議論し想定する。そればできなければ、日本は終わってしまうという危機意識。
別にリスク管理として特別のことではなく、「あらゆる問題解決の基本的な公式」を使ってできること。
前述の架空の「不合格体験記」にある不合格要因“ケータイをいじっていて集中できず落ちた”は、あってほしくはないが実際のコロナウィルス対策失敗体験記の失敗要因「知り合いたちと2時間の食事会を連日行い集中できなかった」とならないよう、今からでも寸暇を惜しみカーネギー著「道は開ける」を読み、国民の命を守るため「最悪の事態を想定」し覚悟して、事態の好転に向け懸命に努力してほしい。
もちろん、受験と違い国民の命を守るための「最悪の事態の想定」は、人間力(胆力)が欠かせない。
トップ一人に限らず、国民から選ばれた国会議員にその人間力がはたしてあるか・・・。
そういう私は、ささやかながらリスクを取って情報収集等の行動をし、その成果は順次あなたに伝えていくつもり!
60歳半ばになってようやく、今の命をめぐる危機的事態は、私に思い切って発言する「覚悟」を与えてくれた!
この記事を書いた人

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長谷川戦略マーケティング研究所所長
1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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