コロナ時代の自治体「農産物マーケティング」(2)

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5月18日付ブログ「コロナ時代の自治体『農産物マーケティング』の続きです。

【再確認:自治体の農産物マーケティング業務の定義】
そこで、「市の農産物マーケティング業務」の定義を、「農と食をつなぎ顧客を生み出す活動の支援」と書きました。

自治体の業務は、民間の収益事業とは違い、自治体が関わるパブリックな事業(水道事業他)や民間の事業がスムーズに展開出来るよう支援することです。

特に災害時には(コロナ禍を含む)、通常の民間流通ルートの機能発揮が困難なため、自治体が主体的に地域の農産物を消費していただく顧客を生み出す支援が求められるのです。

事例として、上田市による姉妹友好都市・東京都N区職員向けの上田産「農産物セット」(直売所扱い中心)の販売斡旋を紹介しました。

申込み期限が終了しましたが、残念ながら実績は目標に届きませんでした。

信州では、春に揃えられる野菜等は、レタス・ズッキーニ・アスパラ等に限られ、不十分。

他に加工品は、リンゴジュース・蜂蜜・味噌で、米・そばを含め季節の旬を充分に提供することはできませんでした。

今後の取り組みの参考に、メールでアンケート調査をしましたが、そこから手応えも感じたのです。
特に、首都圏の消費者が春の田舎の農産物として何を求めているのか。

【春に首都圏の消費者が求めている田舎の農産物とは】
アンケート数が少ないながら回答を読み、私が注目した農産物とは・・・
山菜「わらび」です。アンケートには

「あく抜き用の灰も一緒に入れてあり、あく抜き方法や食べ方も丁寧に説明されていて調理しやすく、食べて感動した」

「なかなか自分では購入できない山菜で、シャキシャキ感があり、市販の物やお店でいただく水煮とは違って食感が新鮮でした」

「東京では、生のわらびは手に入りません」他

「生の山菜」は、量的にも鮮度維持面からも流通ルートにのりにくく、地元の直売所中心の販売。

首都圏で入手するのは困難で、今回送ったところ調理方法も説明してあり、満足度が高かったと思うのいです。

山菜は確かに旬のもので、田舎ならではです。顧客が求めるものを知ることがマーケティングの基本。「山の幸」にもっと注目すべきと感じた次第。

また、直売所で売る際、「首都圏にいる家族や親戚・友人たちへの贈り物」として販売促進することもテストしたいですね。もちろん、灰も一緒に入れて。

【次の展開】
今回の試みで感じたことは・・・
これから直売所に並ぶ夏・秋の農産物を、来店の顧客を通じて贈答用等(お裾分け)で首都圏の方々にどう食べてもらうか。工夫が求められます。

もちろん、秋用の「農産物セット」も目玉のぶどう(シャインマスカット他)やりんご、なし他を入れて、N区職員以外の友好都市職員向けに斡旋販売を手がけたいと思います。

そう、コロナ時代はまだ始まったばかりですから・・・。

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川 正之
アグリフード(風土)アドバイザー

長野県の農産物統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」を創設し中心となって推進。また信州6次産業化推進協議会副事務局長として、地域6次産業化を主導。H28年3月をもって任期満了し、地域創生を支援するアグリフード(風土)アドバイザー業務を開始する。長野県内で幅広いネットワークを持つ。現上田市農政課職員(非常勤嘱託・元長野県農政部職員・中小企業診断士)
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