「梨泰院クラス」で食を学ぶ!

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あなたは、韓国ドラマ「梨泰院クラス」を観ましたか。
「愛の不時着」に続いてハマってしまった。

【梨泰院(イテウォン)クラスを観て食に注目】
壮大な復讐劇で、主人公が仲間と共に居酒屋経営を通じて大きな夢の実現を目指す成り上がりストーリーだ。

観終わって1か月後、あなたに伝えたくなって書く。
テーマは、前に書いた「愛の不時着」のときと同じく「食」である。

ドラマの中で、飲食店経営の「基本知識」が出てきて、改めて確認したくなったからだ(ネタバレ注意)。

主人公と仲間が居酒屋を立ち上げ、メニューに思案する。そこで、人気ブロガーが加わり、マーケティング能力を発揮する。

この若い彼女は、多くの消費者の本音のつぶやきを見聞きしており、消費者の気持ちを代弁する。

【小さな飲食店の基本】
メニューを試作中、見ていた彼女は「やってはいけない!」と怒る。
それは、料理を運ぶ際、「器に指を突っ込んで運んできた」からだ。

基本中の基本だが、なぜか嬉しくなった。私たちと同じ思いだ。

試作中の場面でもう一つ。
彼女がメニュー表を見てある言葉を発する。私が「基本として大切に思っている」ことだ。やるな~(笑)。

メニュー表を見て、「こんなにメニュー料理があったら何が美味しいのかわからない。自信のある料理に絞って!」

そうだ、小さな店は、自慢料理でお客を呼びリピーターにしていくのが基本。
それは、食材の在庫を余分に置かないという計数管理上の基本でもある。

彼女は調理の経験は無いが、ブロガーとして消費者の求めるものはよく知っている。マーケティングの基本を彼女の言葉が表している。

次に気になったのは、事情があり最初の店から次に移った店の「立地」である。

その店の収益を上げるため営業時間を夜遅くに延長したが、誰も来ないし通らない。そう、その店以外夜はやっていないからだ。

そこで、隣の店のレイアウトを含めボランティアで手伝い、皆で通りの店を良くしてお客を呼ぼうという発想に気づき行動する。

連携して点から面で攻める。「その通りの店」の集積力が顧客を引きつけるパワーを生む。小が大に対抗する戦略と思う。

【こだわって「スンドゥブチゲ」を作る】
全16話を見終わって、この映画のキーとなる料理「スンドゥブチゲ(純豆腐鍋)」を作りたくなった。

ドラマに出てくる一人用の土鍋(少し大きめ)と長い柄のスプーンをネットで取り寄せ、早速作ってみる(取り寄せた土鍋は結構気に入っている)。

ネット検索のレシピ挑戦はおいおいとして、初めは市販の「スンドゥブチゲの素」を買う。近くのスーパーで見つけたのだ。

原材料表記は、あさり・貝・鶏豚・ビーフの各エキスやニンニク、唐辛子他。
こんな出汁は私には作れない。豆腐はおぼろ豆腐だが手に入る絹豆腐で代用。

カセットコンロに点火し、煮立てて食す。

美味で暖まる。映画のシーンがよみがえる。お客さまが感動する味とは何か・・・。

「JINRO」とマッコリーを友に、食し飲みながら、脳裏には昔訪れた韓国の街並みが浮かんでいる・・・。

翌日は、胃を休めるため、おじや(スープごはん)を作って、食べる。
この土鍋で作り柄の長いスプーンで食べると、豊かな気分になる。

自分で作っているので、妻も喜ぶと思った。
が・・・違った。
一瞬で現実に引き戻された妻の一言とは・・・

「またいつもの三日坊主だ」

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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