本州最大のワイン用ブドウ団地

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

現場に行ってみると、やはり広い。総面積は33㏊(農地は28㏊)。

本地区は、長野県東御市の東部湯の丸I.Cの北東に位置する標高740m~850mの丘陵地。

かつては桑畑だったが大部分が荒廃。
地元地区の活性化研究委員会が市やJAと協議し、当市がワイン産業振興に力を入れていることから、国の補助金を活用しワイン用ブドウの生産団地として計画。

2016年から区画整理工事が始まり2020年におおよそ終了。
耕作者は8名ほど。3名はJA関連会社経由による新規入植者。

特徴的なのは、新規入植者のために農作業受託(スマート農業導入ほか)や醸造販売支援を行う法人が設立されたこと。

今年中には、支援ワイナリーも完成するという。
JA子会社とも連携し、当地の管理運営を担っていく。

東御市は、県外からのワイナリーが相次いで設立され現在10、ワイン用ブドウ団地造成で更なる発展を目指す。

東御市や上田市を含む千曲川流域の8市町村は2015年、広域特区の認定を受けている。

この千曲川ワインバレーは、日本のワイン産業の未来を切り拓いていく存在といっていい。

なぜなら、当市で玉村豊男さんが千曲川ワインアカデミーを開講。

ブドウ栽培とワイン醸造、およびワイナリーの起業と経営について総合的な知識と実践的な技術を学ぶことのできる、日本で初めての民間ワインアカデミー

一流の研究者や醸造家からなる講師陣が懇切に指導する価値ある学びの場で、全国から受講生が集まるのだ。今年で7期目、多くの担い手を輩出している。

相俟って、新たな仕組みで管理・運営する本州最大のワイン用ブドウ団地が胎動する。

この地の今後の動向を注視していきたい。

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加