前回のブログ(7月25日)のトークイベントに先立って行った昼食について、今回書く。
立ち寄った飯山市内のそば店「棚田の杜 ほくずい」は、一般社団法人「飯山そば振興研究会」の直営店(ほくずいは、北端で地名)。
この研究会には、飯山農業経営塾(私が塾長)の塾生2人(葉子さん・昭博さんご夫妻)が参加している。
葉子さんは、塾の講義を真剣に聴講してくれ、課題への取り組み方も違っていた。
前回のブログに登場した恵子さんともども、私は勝手に2枚看板と思っている(他の塾生、ゴメン、笑)。
やっと開店にこぎつけたと連絡を受けたので、塾生を誘い食べに行った。
(営業は、毎週の金・土・日と祝日で、11時~14時。予約優先、無しでも可。一社・飯山そば振興研究会:電話0269-65-1718)
私は、研究会の皆さんの温かい振る舞いに、お店の「持続可能な雰囲気」を感じ取った。
雪室熟成そばも美味しかったが、まだこれからいろいろな課題は出てくるだろう。
いちばんは、“雪室熟成”という独自性は、通常のそばと客観的に何が違うのか。
「香り」「風味」という曖昧で主観的な表現以上の「客観的な違い」がお客さまに明示できれば、非常にイイ。
「雪室熟成」はそばの栄養価等がこう変化する、というデータを研究機関で調べてもらえれば。
葉子さん、県内のある地域でそば振興に活躍する女性起業家がいるので、訪ねてみてほしい。参考になり刺激を受けると思う。後で連絡するね!
葉子さんは、以前東京で会社経営をしていたが、紆余曲折を経て、飯山の地と巡り会う。
人生のセカンドライフは、ご夫妻で飯山の自然とともに農業を営み、安心安全(無農薬・無化学肥料)な食を提供できればと意欲的だ。
彼女は自らの強みとして、「ダメもとでの冒険心が常にある。30年やってきた商売の経験が少しは活きると考えている」と話す。
今回の雪室熟成そばのパンフレットづくりにも、私が講義で紹介した「ある言葉」を取り入れてくれた。
その言葉とは・・・島崎藤村の「千曲川のスケッチ」に出てくる飯山を象徴する豪雪・深雪にちなんだ表現・・・「白い海」。
藤村は、飯山の「雪の海」をさらに「白い海」といった。そこから滋養に満ちた豊かな農産物が生み出されることを、藤村も感じ取っていたに違いない。
紹介した「白い海」という表現に着目してくれてありがとう。
ブログの最後に、飯山農業経営塾・塾生たちに号令をかけたい。
この「飯山雪室熟成そば」は、普通のそばとは違って、私たちにとってかけがえのないそばでもある。
頻繁に行って食べ、葉子さんや昭博さんと思いを共有して欲しい。
なぜなら、「熟成そば」は「塾生そば」でもあるからだ(笑)!
この記事を書いた人

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長谷川戦略マーケティング研究所所長
1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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