「亡き父」の存在

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今朝は、何日ぶりかのウオーキング。
朝の冷気の中で、気持ちいい、快晴だ。

途中、初老の人に出会った。軽トラに肥料であろうか、袋を積んでいる。

少し距離があったが、ためらわず「おはようございます」と声をかけた。

期待していなかったが、おおきな声で「おはようございます」と返ってきた。

すがすがしい気分になり、そして思い浮かんできたことがあった・・・

昨日、私の姉の夫(義兄)が亡くなり、葬儀があった。

普段は会わない親戚が集まり、いろいろ話す時間があったのだ。
そこで、どういうわけか私の亡き父の話に。

趣味で乗馬をやっていた父に馬に乗せてもらい、忘れられないという。
父は18年前に亡くなっているが、何人かから話され、エッと驚いた。

実は、2週間前にも初めて会う地区の方から馬に乗せてもらって嬉しかった、と言われていたのだ。

確かに周りの人を馬に乗せて喜ぶ顔を見るのが好きだった。

父と馬との関係は、前にブログにも書いている。(2020.9.12「馬とネギ」


亡き父の馬の話しで盛り上がり、義兄を見送る親戚の心の距離は縮まり、温かい雰囲気になった。

葬儀が終わったとき、私は亡き父もこの場に加わっていたに違いない、と確信した。

今朝のウオーキングで出会った初老の人は、今思うと義兄に似ていたように思う。

だから私は、遠くからでも「おはようございます」と挨拶できたのではないか。

そして「挨拶」を返してくれて、心が晴れ晴れとしたのだ。

ウオーキングコースの途中に、我が家のお墓がある。

寄って、手を合わせ感謝しつぶやいた。

「お父さんが親戚を馬に乗せたことが、何かしら義兄の旅立ちに役立ったよ、有り難うございました」

思いがけず、目頭が熱くなっていた。 

この記事を書いた人

長谷川 正之
長谷川戦略マーケティング研究所所長

1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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