一週間ほど前、私は今までの人生で極めて希な行動をした。
【シェア】
私はフェイスブックをやっていて、もっぱら「イイネ」専門のおじさんだった。
が、昨年から自らも発信するようになった。
そして、ある方がフェイスブックに載せていた「シェアした記事」を偶然見つけ、「ウーム」とうなり、シェアの許しを得て20人ほどの友人に転送したのだ。
たまに気に入った記事や映像を転送することはあったが、私にとって20人への転送など前代未聞。
ある若い友人は、「長谷川さんのアカウントが誰かに乗っ取られ拡散しているのでは?」とわざわざ注意喚起の連絡をくれたほどだ(ありがとう、今のところ何事もない)。
私をそんな気にさせた記事について書く・・・
【どんな舞台で、だれが登場するのか】
転送した記事は、ラジオのお悩み相談コーナーのはなし。
相談者はラジオペンネーム「リバティー」さん。回答するゲストは、とんねるずの木梨憲武さんである。
相談はおおよそこんな内容だった。
「自分が相談する日が来るとは思ってもみませんでした。木梨さんがゲストと聞いて思い切ってメールを送ります。
相談は、“自分の才能を活かした仕事がしたいが、自分にどんな才能があるかわからない。そもそも才能って何なのか”です。
今、22歳。大学を卒業し、フリーターみたいな立場です。放任主義の父ですが、どんな仕事でもいいから一度就職してみろ、その仕事が向いていないなら辞めてもいい、といわれました。
情けない自分にアドバイスをいただけると嬉しいです。」
そこで、木梨さんの回答は、一言でいうとこんな感じ。
「生きていく上で大切なのは環境と人。とりあえず動いてみるしかない。」
ということを話して、ナルホドと終わるのかと思ったら・・・違った。
ここから大きく急展開するのである。
続けて、オドロキの木梨さんの発言は・・・
【 「もう彼の就職先、決めてます」 】
「今、映画をやっているので、リバティーくん、20日の舞台挨拶に来なさい。作ったプロデューサー達に会ってもらいたい。」という。
その場のパーソナリティーやアナウンサーは、「ええーっ!?」「マジか!」「なんか、番組みたい」「すごい とんねるずっぽい展開!」
木梨さんは続けて・・・
「15分前にこの質問の紙を見て、うちの倅と同じ22歳で悩みも一緒。なら、こういうタイミングでこういうお話をいただいたならやっちゃえと。こういうきっかけがあれば会った方がいいの、絶対。」
アナウンサーは「スタッフから連絡させます。リバティ-くん、君の人生、もう回り始めちゃったから!よろしく」とまとめた。
そして、一週間後にリバティーくんから報告のメールが番組に届く。
20日の舞台挨拶に行き木梨さんに挨拶したら、なんとその後の打ち上げに誘ってもらい、プロデューサーを紹介され映画の現場で経験を積ませてもらうことに。
事の発端からまだ一週間しか経っていないことが信じられないほどの濃密な展開です。
皆さんへの感謝の気持ちを忘れずがんばってみます、と書かれていた。
記事にはこんな写真も載っていたので添付。
【今日のリバティー】
— ジェーン・スー生活は踊る/TBSラジオ (@seikatsu954905) April 20, 2018
映画プロデューサーの甘木さん・リバティー・木梨憲武さん#so954 @janesu112 pic.twitter.com/9VKi6oLARE
【スピードが感動を呼ぶ】
彼が直接会いに行った行動力をたたえたいが、私が感動したのは何と言っても木梨さんの「スピード」である。
そう、「スピードが感動を呼ぶ」。
コロナ禍で皆がマスクをし他人との会話や接触を控える。ストレスがたまり自ら命を絶つ報道も散見される。
こんな時、人と人をパッパッとつなぐのは見ていて爽快だ。気分も明るく変わる!
友人達にどうしても伝えたくなったのだ。
送信した多くの友人から感謝の返信があった。
あなたもこのシェアした記事のはなしを知って、コロナ禍のもと忘れかけていた「とりあえず動いてみる!」を思い出してもらえればラッキーである。
【リバティーとは】
そういえば、「リバティー」とは「戦いや運動によって手に入れた自由」という意味である。
私が思うに、彼はこのペンネーム「自由」を名乗り、ラジオの悩み相談コーナーに投稿して大好きな木梨さんに接近戦を挑んだのだ。
そして、木梨さんはその思いに応えて「大きな出会いの物語」を与えてくれた、と私には思える。
「とりあえず動いてみる!」は、コロナ禍のなか、キーワードである。
枠にとらわれない自由=リバティーな人間だからこそできる行為と思う。
そうだ、私たちは「リバティー」なのだ!
この記事を書いた人

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長谷川戦略マーケティング研究所所長
1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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