前回は、2017年2月11日のブログ「10発10中のコツ」を読み、最後に「時間的価値」について述べた。その続きで取り上げる。
2018年4月27日のブログ「スピードが感動を呼ぶ」である。
この間、関わっている会社の中堅社員(彼)の立ち居振る舞いに腹を立ててしまいました。
(心優しいと思っている)この私が久しぶりにカーッとなりました。何に怒ったのか・・・
彼にチョット教えてほしいことがあり(彼しか知らないので)、1~2分で済む簡単なことを聞きに行ったところ、予期せぬ反応に出くわしたのです。
「今日・明日と忙しいので、あさってなら・・・」と、机の書類に目を落としたまま言うのです。
どう考えても1分ちょっとで終わる、彼に全く負担のかからない話なのに、用件も聞かずあさってはないだろう・・・。
よほど大変な仕事に関わっていてパニクッているのかと、隣の社員をそれとなく呼んで聞いたところ、「今日は気分的にダメな日」なのだそう。一か月に何日かあるとのこと。
「エーッ」とのけぞりました。
聞きに来た私がバカだったと感じ、時間がかかりましたが聞きたいことは何とか解決しました。
それにしても・・・
いくら忙しいといっても、トイレに行く時間はあるでしょう。
ならば、便座に座っている時間を「大変な仕事を考える時間」に当て、私の相手をする1分を生み出してほしかった。
「気分的にダメな日」が何日もあるのはあまりに・・・。
会社にこういう人がいるのは避けられませんが、一緒に仕事はしたくありませんね。
一般に、投げられたボール(依頼事項)は、すぐとりあえず返しておくと自分の本来業務に集中できます。
そしてそれは、自分の仕事のみならず、相手の仕事にも貢献するのです。どういうことか・・・
それは、「相手の時間を奪わない」ということです。
聞かれたことを先送りすると、相手は次の行動に移れません、意思決定も遅れます。
相手の時間を奪っていることになります。
私は、頼まれたことは、中長期的なことのほかはすぐ返答するよう心がけています。
相手とその場でやり取りし、携帯で問い合わせてすぐ共有・合意していきます(歩きながらはしょっちゅうです)。
スピーディーな対応をすると相手の仕事も加速しますし、感謝されます。
一緒に仕事をしようと言ってくれます。「スピードが感動を呼ぶ」のです。
最後に付け加えると、冒頭の彼はその後、皮肉にもスピーディーな異動となりました。
そのことで俄然、社内外と連携する仕事はスピードアップするでしょう
(異動先の職場がどうなるかは関知しません・・笑)。
4年半前のことであるが、よく覚えている。
この彼のその後は知らないが、今になれば「スピードについて深く考えるキッカケを与えてくれた」と彼に感謝したい。
それほど、当時は感情が沸点にまで高まってしまったが、そのおかげでよくよく考えるテーマとなったのである。
スピードを持って相手と接するとき、あなたは限られた時間の中でどう対応するのだろう。
私はある言葉とセットで考える。その言葉とは・・・
「優先順位」である。
抱えている案件がいくつかあるだろう。優先順位を瞬時に頭に浮かべて、今すぐ出来ることならば、携帯をかけて聞くなどして即回答する。
すぐ回答できない場合でも、「調べるのでいつまで待ってもらえるか」相手に尋ねる。
このようにすぐ対応しておいた方が、優先する案件に集中できるからだ。
その時に時間価値を生み出してくれる有力な方法が、知っていそうな友人に聞くということ。
友人の知識・知恵がスピードを担保してくれる。
もちろん私も相手から聞かれたらちゃんと答える。「ネットワーク」で仕事をするのだ。
それには普段のコミュニケーションや、ノミニケーションが欠かせない。
「人脈」がスピードをカバーしてくれることが少なくない。
以上、歳をとるほど、一般的に人脈は広がる。私は自分より歳下の友人が多い。正直、大いに助かっている。
そういう私は、妻からは「せっかち」といわれる。落ち着きがないとも(一喝されることも・・涙)。
そこでスピードとはかけ離れて「沈思黙考」する静寂な時間が訪れる。
私にとって夫婦生活は「バランスを涵養する場」であり、欠かせない時間となっている(笑)。
この記事を書いた人

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長谷川戦略マーケティング研究所所長
1955年生まれ、長野県埴科郡坂城町出身。長野県信連勤務後、政策研究大学院大学で公共政策修士を取得。長野県や上田市で統一ブランドの創設や農産物マーケティングを推進。また、小学校PTA会長や地域活動にも積極的に取り組む。現在、中小企業診断士・公共政策修士として「長谷川戦略マーケティング研究所」を立ち上げ、企業や行政のマーケティング支援に従事している。落語鑑賞が趣味で、「上に立つより前に立つ」や「やってみなければ幸運にも巡りあえない」という言葉が好き。
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